青春と一生（虎）

【親友の彼女】 ページ35

松倉side








『ん、うま〜！これ凄く美味しい！まつくも食べなよ！』



松倉「うん」









口の端にクリームを付けながら、美味しそうにケーキを頬張るA









松倉「…ちゃかは良かったの？」


『うん、今日はまつくとデートするって言ってる』


松倉「え、それ言ったの？」


『言ったよ、だってデートみたいなもんじゃん。あ！待って！これもうま〜！』









俺のバイト先でビュッフェを始めることになり、それをAに話せば行きたいって言ってくれて。


最初は俺じゃなくてちゃかと行きなよって勧めたけど俺と行くって聞いてくれなくて、嬉しいけどちょっと罪悪感あるよね。






甘いもの食べに行くならまつく！なんて言い張って、ちゃかは拗ねながらも俺と行くことを許してくれたんだけど…









松倉「ほんとに良かったの？」


『うん！』









こんな可愛い顔して、幸せそうに食べてるところ見たらモヤモヤは消えちゃう。


親友の彼女、



もう自分のものにはならないけれど、友達として関係が続いているのならそれはそれで幸せかも。

でも、好きな気持ちを消すのには時間がかかりそう。





このすきを、友達として好きになれるよう頑張らなきゃ。









『まつく食べないの？』


松倉「食べるよ」


『このチョコケーキ美味しい！おかわりしよ！』


松倉「…ふは、うん、美味しいね」


『なんで笑った？』


松倉「ううん、何でも(笑)」









クリーム付いてる可愛らしい姿はこっそり写真を撮って、お詫びとしてちゃかに送っとこう。



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ちゃかの事が好きなんだろうなって見てて分かってた。


その時から早く行動しておけば少しは変わってたのかなぁ、









松倉「A」



『ん？』







松倉「…(ねえ、俺のこと好きになって)」


『どした？お腹痛い？』


松倉「……ううん！何でもない。てか、Aそんな食べてたら太るよ」


『痩せるから！！！』









やっぱり、本音は言わないでおこう


この笑顔を崩したくないし。








『あ！餡蜜も食べたくなった！』


松倉「食欲やば…(笑)」









見守ることしか出来ないけど、

ちゃかと幸せになってね









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