6 ページ6
・
私が入ってきた時には、既にあっくんと淳太くんは最前線に居て第一印象はほんまに怖い人。ギラギラしてたというか、近付くのも同じ空気を吸うのでさえ怖くって。優しいのは知ってるけど話す度に緊張してたのを覚えてる。
勿論、周りには男の子しか居らんから中々馴染めんくてレッスン室の端でひとりご飯を食べてたら隣に大毅くんが座ってきた。それが最初の出会い。
一緒にご飯食べよ、って優しく声をかけてくれて、人見知りもあったけどその一言が嬉しくて、頷くと大毅くんは今と変わらない眩しい笑顔を見せてくれる。
…あぁ、好きやなぁって。
靴を隠された時は一緒に探してくれたり、
怒られた時は限定のスイーツを買って慰めてくれたり、
見えない不安に押し潰されて泣いた時はただ隣に居てくれて、
好きな要素はたっぷりある。
「物思いにふけてどないしたん」
『考え事してた』
「何か色々変に考えてたんちゃうの？」
『ちゃうよ、心配してくれてありがとうあっくん。ギューしたげる』
「すんなって、笑」
テディベア(あっくん)の抱き心地は最高
言葉では嫌がってるくせに私の背中にはしっかり大きな手が回ってきてる。あっくんのハグって凄く落ち着く。お兄ちゃんというか、お父さんというか、そんな温もりがある。
感じる視線に目を向ければ大毅くんとバッチリ目が合う。
『大毅くんジェラシー感じてもうた？』
「誰がお前なんかに感じるかボケ」
『もういい加減素直になりな？』
「いつも本心やし」
大毅くんにはお願いがある。
この恋を大毅くん本人に無下に扱われても、最悪いい。
ただ、私の名前を呼んで欲しい。
お前やなくてAって。
昔みたいに優しい声で、温かい眼差しで、私の名前を。
『大毅くん、いい加減好きって気付きなよ』
「俺のパロんなや」
「ウザイくらいに毎日聞いとるから気付くもクソもあるか」
『今までで1番酷い返し！でも、そういう所も好きやで』
両想いは、夢のまた夢。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 719人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あやの(プロフ) - 藤井くんとの関係もどうなっていくのかどうなっていくのかワクワクです！！ (5月6日 0時) (
レス) id: 80e16e1445 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴ(プロフ) - あかいろさん» コメントありがとうございます！女の子、ガムシャラで真っ直ぐな性格の子を書いてみたくて重岡さんは本人とは違うかもしれませんが、素っ気ない重岡さんを書いてみたくて、詰め込みました。そう言って頂けて大変嬉しいです！ (2023年3月25日 20時) (レス) id: 91153c73e8 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴ(プロフ) - しおりんごさん» コメントありがとうございます！ゆっくり進めていきますが、是非お付き合い下さい！ (2023年3月25日 20時) (レス) id: 91153c73e8 (このIDを非表示/違反報告)
あかいろ(プロフ) - 女の子の性格、重岡くんの性格、ストーリーも全部どストライクです…！！！続き楽しみに待ってます！！ (2023年3月25日 1時) (レス) @page4 id: 2b1019d3d5 (このIDを非表示/違反報告)
しおりんご(プロフ) - めちゃくちゃ良きです！！更新楽しみにしてます(*^▽^*) (2023年3月24日 1時) (レス) @page4 id: da7d8c2fe4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぴぴ
| 作成日時：2023年3月23日 22時
