似てないふたり【JW】

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「仕事この後無いやろ。何で嘘つくん」

『え、いや…』





確かに無いですけども。

いや確かに、メンバーの仕事は大体把握してるけどさ。





「…何で俺に隠し事ばっかするん、」

『大毅くんの事が好きって嘘やないよ。それだけ分かって欲しいし、…仕事は急に入ったんよ、ね？』





マネージャーさんに助けを求める。

目で訴えれば、私の表情を汲み取ってくれたのか私の話に合わせてくれた。許される嘘はあると思う。誰も傷付けないのなら、うん、でも、私は大毅くんがよく分からん。


手首を掴む手が緩まる。それと同時に距離を取った。





『大毅くんこの後頑張ってね？応援してるよ！大好き！』





いつものように明るく振る舞えば、納得いかない様子で何も言わずに去っていった。…なんか私が遅刻してしまった日から機嫌が悪い気がする。確かに私が悪かったけど、そんな何日も引き摺るまで怒るもんなん？

嘘をついてしまったのは心苦しいけど、私だって傷付きたくなかった。勝手に恋をして、勝手に嫉妬ばかりする自分を労りたかった。ちっぽけやから、それくらい許して欲しい。



…



コンサートのリハーサル

いざこざみたいなのがあってから数日経った。


大毅くんはドラマを撮ってから。

会うのが少し怖いかも、冷たい大毅くんを見たくない。



言い訳みたいに思われるかもしれんけど、メンバーの誰にも私の悩みは話したく無い。話せば気が楽になるんやろうけど、何より心配されるのが好きやない。心配性(特にともくん)な人が多いいから尚更

メンバーみんな忙しいから、自分の事だけを考えていて欲しい。私の悩みは私が解決すればいいだけ。



やから大毅くんだけやない。

それだけは分かって欲しい、


心配をかけたくないんよ、ワガママを分かって欲しい。




ぐるぐると考えていれば思い出す、コンサートでのあの出来事。ヒヤッと心臓が冷めた瞬間

……いまは集中しよう、忘れよう、





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