19 ページ19
・
2キロ落ちた。
ひとりしか居ない部屋で喜びの声を上げる。
マネージャーさんにも「痩せた？」って聞かれて、分かりやすく浮かれてしまう。撮影現場のお弁当も少しだけ。水分はしっかりと。
春になってきたから少し暑い気もする。
熱中症とかそんなのにならない様に塩分も忘れず。
休憩になれば、塩分のタブレットを口に含んではたまに甘いチョコレートを食べてた。
・
コンサートの途中
トロッコに乗って回ってた。
手を伸ばしてくれるから、ハイタッチを交わしていればグイッと突然引っ張られて危うく客席に落ちるところやった。
ギリギリの所でトロッコの柵の部分を掴んだから大丈夫やったけど、心臓がヒヤッとしてその冷たさが未だに消えない。怖かった。終わるまでずっと、さっきの感覚が拭えない。
「A」
あー、なんか、アホらしい。
あれ、私なんの為にこの世界に入ったんやっけ、
「Aってば、」
『あ、ごめん、流星。なに？』
「ボーッとしてるけど、どっか具合悪いん？」
流星に引き止められて顔を上げた。
眉を下げて、私を見てくる。
フワッと変な感覚になって、思わずその場にしゃがむ。
それと同時に、流星も肩を支えてくれながら同じ目線になって話しかけてくれるけど、頭がふわふわする。熱の時とは違った、よく分からん感覚
「大丈夫？」
『うん、ちょっと貧血なだけ、』
「キツイよな、シャワー浴びれそう？」
『平気。ごめんね、流星』
流星と離れて先にシャワールームへ向かう。
個室に入って頭から水を浴びていく。
ひとつひとつの事を全部気にしていたらキリが無い。昔からそんな事は分かりきってたけど、今日のは怖かった。たまたま、偶然。そうなのかもしれんけど、急に下に向かって引っ張られるとか初めてやったから頭が中々追いつかん。
大丈夫って唱えていれば、いずれ大丈夫になる。
大丈夫やないって思えば、大丈夫やなくなる。
要は気持ちの問題
明日もツアーはあるんやから切り替えんと、
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 717人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あやの(プロフ) - 藤井くんとの関係もどうなっていくのかどうなっていくのかワクワクです！！ (2023年5月6日 0時) (
レス) id: 80e16e1445 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴ(プロフ) - あかいろさん» コメントありがとうございます！女の子、ガムシャラで真っ直ぐな性格の子を書いてみたくて重岡さんは本人とは違うかもしれませんが、素っ気ない重岡さんを書いてみたくて、詰め込みました。そう言って頂けて大変嬉しいです！ (2023年3月25日 20時) (レス) id: 91153c73e8 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴ(プロフ) - しおりんごさん» コメントありがとうございます！ゆっくり進めていきますが、是非お付き合い下さい！ (2023年3月25日 20時) (レス) id: 91153c73e8 (このIDを非表示/違反報告)
あかいろ(プロフ) - 女の子の性格、重岡くんの性格、ストーリーも全部どストライクです…！！！続き楽しみに待ってます！！ (2023年3月25日 1時) (レス) @page4 id: 2b1019d3d5 (このIDを非表示/違反報告)
しおりんご(プロフ) - めちゃくちゃ良きです！！更新楽しみにしてます(*^▽^*) (2023年3月24日 1時) (レス) @page4 id: da7d8c2fe4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぴぴ
| 作成日時：2023年3月23日 22時
