似てないふたり【JW】

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ワインボトルが3分の1になった頃


ふう、とひと息ついて『あのさ〜』と緩く話し出す。





「どうしたん？」

『流星は私の事、女の子として見れる？』

「見れるもなにもAは女の子やろ」

『可愛い？』

「うん、可愛い。お世辞とかやないよ。ほんまに」

『なんか流星って、花沢類って感じ』

「それ褒め言葉？」





大毅くんに可愛いって言って欲しい。

いちばんが良い。

大切な人になりたい。





「シゲにちゃんと告白せぇへんの？」

『……なんで、』

「ほんまに好きなんやろ？シゲの事。俺は応援してんで」





どうしよう、なんて言い訳をしよう。

ノリだと思われていて、みんなもそれに合わしてくれていると思っていた。……辞めへんと、でも、





「みんな知ってんで。Aがシゲの事好きなの」

『あれは冗談で……、』

「冗談なんかもしれんけど、目を見てたら分かる。本気なんやなって」

『…やってみんな、』

「うん、気付いてたけど」

『ごめん、流星。迷惑かけへんから、もう大毅くんに好きって言うの辞めるから……、忘れて欲しい、』

「なんでそうなんねん。誰も迷惑とか言ってへんやん」





そうなんやけど。そうなんやけども、

私がずっと口癖のように言ってた好きは、本気やった。本心で発信していたけど、メンバーはノリだって思ってくれてると過信していて。嘘でもなんでもないけど、やっぱり何か。


甘えていたんだと思うし、甘やかしてくれていたんだと思う。優しさ、じゃない。気付くの遅すぎ。

ハッキリと大毅くんに告白をした所でフラれて気まづくなるのは目に見えている。他のメンバーに気を遣われるのも嫌やし、例え上手くいったとしていずれ終わりがあるのが嫌


恋に賞味期限があるのは知っている。

好きが慣れて、許しが呆れに変わってしまったら、好きが薄れてしまって、余計変な空気感になるのが耐えられない。




そもそも、大毅くんに女の子として見られてへんもん。





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