似てないふたり【JW】

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もう一度、シャワーを浴びて今日はタクシーで帰ろうかとしていれば、既に帰ってると思ってた大毅くんに引き止められた。


「送ってく」


ぶっきらぼうに伝える大毅くんの手には私の荷物があって、私の返答なんて聞かずに先に歩いていく。鞄にはスマホも財布も家の鍵もあるから、慌てて後ろを追いかけた。





『ドロボウ、！！』

「ええから早く」

『普通に待って、！私ひとりで……、』

「マネージャーも帰ったんやし、ひとりでこんな時間に帰ったら危ないやろ」

『いやでも、まだ11時半よ？それに私もう25になるし、』

「……まだ話してたいねん」





立ち止まって振り返る

ほんのりと赤く染まってる頬に、少しは期待してもいいのかな。自惚れ屋やから、都合のいいように考えてしまう。



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助手席に座って、ド緊張のまま走り出した。

流れるBGMは大毅くんの好きな歌

大毅くんらしいメロディー



話したい、とは言ってたけど大毅くんから何も話題は無い。私も特に話したい事はなくて、適当に撮影現場の話をしてみても大毅くんは曖昧な相槌

なら、メンバーは？と思って、ついこの間流星と流星の妹さんの子供と遊んだ事を話す。その後は、流星の家で珍しくサシ飲みをした事も。流星の料理、美味しかったからまた作って欲しい。





「流星とやたら仲良えよな」

『うん、まあ…流星が色々と誘ってくれるし、勿論メンバーみんなと遊んだりするけど流星がいちばん回数多いかも』

「好きなん？」

『え？』

「やから、流星のこと好きなん？」





やっと目が合った。

さっきから信号に止まっても目が合わなかったのに、


やっと目が合ったと思ったらそんな事言う？私の愛のビーム届いてなかった？ずっとずっと好きだって言ってんのに、何でそんなこと聞くん？





『私は、大毅くんが女の子だとしても、同じこの業界に入っていなくても、街中ですれ違った名前も知らない人だとしても、私は、大毅くんにしか恋をしない』





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