似てないふたり【JW】

16 ページ16

・





楽屋のソファに座ってたら横にやってきた巨人

くるくると巻かれた髪の毛は、何だかトイプードルみたいで可愛い。その髪の毛に手を伸ばせば流星は抵抗する事無く私の手を受け入れてる。大毅くんはまだ別の仕事やから今この場に居らんけど、他のメンバーは唖然とした表情でこっちを見てる。





『流星可愛い、わんちゃんみたい』

「可愛い俺も好きやろ？」

『うん、大好き』





流星がそんなこと言うのは、ほんまに怖い。

私の大好きに嬉しそうな表情を浮かべると、ベッタリと私にくっついてくる。いや、待って。ほんまに怖い。大毅くんの反応が見たいが為にこんなことする？ともくん面白がってるやん。笑い耐えられてないやん。





「A、シゲはええの？」

『いまは流星の気分やねん』





崇裕くんは目をまん丸にしてこっちを見てる。

他メンバーも天変地異が起こったかのように見てくる。普段どんだけ私の事変に見てんねん。大毅くんは特別大好きなだけでみんなの事も大好きなのに。


暫くして大毅くんが楽屋に入ってきた。

私の方をチラリと見ただけで、何とも言ってこん。


ともくんは口パクで「流星にアピって！」って伝えてくるけど、絶対効果なしやと思う。ポ○モンで言うなら、水タイプに火炎放射を連続で出してんのと一緒





『流星好き、癒し。大好き』





普段大毅くんに言ってるように流星にも同じことを伝える。流星は「ありがとう」と言って、更に密着してくる。なんか、大毅くんどうこうより、大毅くんの反応が見たいが為に頑張る流星の方が怖くて仕方無い。

ここまでくると、私よりも流星の方が気になるメンバー達


うん、分かるよ。私も同じ。





「流星、そこ退いて。俺もソファに座りたい」

「他のところ空いてるやん、そっち行けば？」

「疲れてんねん、そこが座り心地ええから」

「……ふーん、ええよ」





大毅くんが同じソファに腰掛けてくる。

2人掛けの所なのに3人居るから窮屈で仕方ない。





・

17→←15

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す