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開店前に店の前を掃除してたら女の人に声を掛けられる。
顔を上げて見てみれば見た事のある人で。
「柳Aさんですよね」
『はい、えっと…確か望の』
そう名前を出せば、さっきよりも距離が近付いて
表情も何というか鋭くなった。
「私、花田ハルカです。……望の同期で、昔付き合ってたんです」
『へー、そうなんですね』
やっぱり私の勘って凄い。
スタイルも良くて、顔も素晴らしく整ってて、
髪の毛もツヤツヤサラサラしてるし、何せ可愛い。
望はこんな綺麗な人と付き合ってたんや。
綺麗な人同士、同じ職種やから分かり合える事もあるやろうし、素敵だな。……ほら、思ってた通り望が私を好きだなんて自惚れに過ぎないし、ありえない。
「ヨリ戻そうって言われてて…、良かったら見守って欲しいというか、望から柳さんとは仲が良いと聞いてるんですよ」
『…はい、私で良ければ』
「ほんまですか?!嬉しい!…私あんまり自信無くて、でも柳さんが居ると心強いです」
私に言う必要性ある?なんて思うけど、
彼女が可愛く笑ってるからそんな事は言えない。
言ったところで私の負け惜しみみたいな、ほんまに性格悪い奴になっちゃいそう。
こんな可愛い子が自信無いって世の中不思議
望も、もっとこうグイグイいけばいいのに
去っていく背中を見ながら頭の中で考える。
人の恋を応援するのなんて昔から得意
望もヨリを戻すつもりがあるのなら、その背中を押してあげんと。
「A〜掃除終わったらこっち来て〜」
『はーい。かみちゃん今行くね』
掃除道具を片付けてかみちゃんの方に向かう。
ハルカさんに私の話をしてるって言うてたけど、どんな内容話してるんやろう。変な事言ってたら怒らなあかん。
…にしても、可愛かったな〜
好きなんやろうっていうのは合ってたけど、まさか付き合ってたとは思わんかった。
なんで別れたんやろう、
お似合いなのにな
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☆(プロフ) - 毎日更新楽しみにしていました!読み終わっても何度も読み直すほど好きなお話です(´ω`)続編だして欲しいな〜と密かに思っております...♡ (2023年4月9日 3時) (レス) @page41 id: b2a7d98e1c (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - とっても素敵な作品で一気読みしちゃいました(T-T)更新心待ちにしてます! (2023年4月6日 4時) (レス) @page39 id: 6089ae5abc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴぴ | 作成日時:2022年11月10日 21時