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朝、目が覚めていつものように顔を洗う。
それから歯磨きをして髪の毛を整えてリビングに。
準備されてたご飯を食べて片付けをして、制服に腕を通す。エプロンを付けて、名札を付けて看板を店の前に出す。通学途中の小学生に可愛く挨拶をされ、それに返せば手を振ってきた。…可愛い。よし、今日も頑張れそう。
…
「A、俺ちょっと出掛けてくる」
『かみちゃん行ってらっしゃい』
何か、普通すぎん?
有難いけど何だか前と変わらなさすぎて、伝えてくれた言葉もくれた体温も全部が幻なんかと思い始めた。
常連のおばあちゃん(ユキさん)はレジ前の椅子に腰掛けて、旦那さんとのラブラブな毎日を話してくれる。未だにふたりで出掛けると、手を繋いで歩いてるんやって。私の憧れの人生で、ユキさんが羨ましい。
「柳ちゃんはここの誰がタイプなん?」
『ええ!?急に?』
「ずっと気になってて、ほらみんなイケメンやし」
キラキラとした眼差しを向けられる。
…タイプ、
タイプとかそんなの考えた事ない。
「みんなイケメンやから迷うよね〜分かる〜!」
『ギャルやん』
自分の手で顔を隠しながら、そんな事を言う。
やっぱり可愛い。
タイプはどうなんやろう。あんまり考えたことは無い。
ここのみんな、それぞれ違う。
嬉しかったよりかは戸惑いの方が大きくて、どんな顔をしてたらいいのかサッパリ
普通にしてたら、みんなも普通やからこれで対応は合ってたんやと思う。
「みんなきっと、幸せにしてくれるはずよ。やから、迷わず焦らず、シンデレラやって王子様が迎えに来てくれたんやから」
ユキさんは少し、乙女チックというかロマンティック
それだけ言い残してチューリップを1本買って自分の家へと帰って行った。
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☆(プロフ) - 毎日更新楽しみにしていました!読み終わっても何度も読み直すほど好きなお話です(´ω`)続編だして欲しいな〜と密かに思っております...♡ (2023年4月9日 3時) (レス) @page41 id: b2a7d98e1c (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - とっても素敵な作品で一気読みしちゃいました(T-T)更新心待ちにしてます! (2023年4月6日 4時) (レス) @page39 id: 6089ae5abc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴぴ | 作成日時:2022年11月10日 21時