甘さ控えめに【橙】 (ページ26)

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キスをして離れたら海斗くんから触れて、

恥ずかしくなって海斗くんの胸元に飛び付いた。

「もう離す気ないから」

抱きしめてる腕の力が強くなって、

私も海斗くんを強く抱き締め返した。

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海斗くんの腕の中で目が覚めたのは初めて。

はじめて好きになった人が、愛しい人の温もりを知れたのが海斗くんで良かった。

「おはよう、Aちゃん」

『おはようございます…』

「腰、痛くない？」

『…大丈夫です、まだもうちょっとこのままがいい』

この幸せに浸りたくて目を瞑ってた

「おやすみ」って、海斗くんの優しい声は心に染みる。

いつの間にか眠ってたみたい。

起きたのはもうお昼すぎ

海斗くんはキッチンでご飯を作ってるようで、風邪はもう治ったみたい。

鼻歌を歌いながらご飯作ってる海斗くんは後ろ姿からでも可愛いのが分かる。

『海斗くんおはよ』

「あ、おはよう。喉乾いたでしょ、これ飲んで」

作ってくれたのはいつの日か作ってくれたホットミルク

あの日よりも、甘くて美味しい。

海斗くんはいつの間にか隣に来てて、ほっぺにキスを落とされる。私もって思って海斗くんに仕返しをした。

「ほんと可愛い、」

『海斗くん、あのさ』

「…くん付け辞めない？海斗って、呼んで欲しいな」

『……かいと、大好きだよ』

言葉にして好きな人に伝えるのはすごく緊張するしドキドキする

「Aはほんとずるいよね」

触れられる肌も、

すぐに感じる温もりも、

手放したくない。一緒に幸せな時間を刻みたい

幸せを分かち合いたい

海斗って、恥ずかしがらずに呼べるよう頑張るね

(おわり)