甘さ控えめに【橙】 (ページ14)

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ふたりの時間を過ごす度に海斗くんのことを1つずつ知っていく。

怖いものが苦手で、

とても純粋。

そして、繊細な性格

優しくて海斗くんがくれる言葉がとてもあたたかい

海斗くんの名前や生年月日、なんの仕事をしてるのかまできちんと知ることが出来た。

『ダンスしてるんだ！』

「うん、元太とかちゃか…あ、宮近ね？とかと一緒にしてるよ」

『かっこいいな～海斗くんが踊ってるところみたい！』

「今度機会があったらね」

………でも、

デートってなったら絶対どちらかの家

外で会うってなったら夜中

どこかデートをしたいと思っても海斗くんから断られてしまうのはココ最近の悩み

会えるだけで幸せなんだけど、やっぱり遊園地とか水族館とか、鉄板のデートをしてみたい。

そんな風に考えてるけどワガママだとか面倒臭いってそう思われたくない。我慢するしかない。今こうして会えてるだけで幸せじゃん、って。

「暗い顔してる。なんか悩み事？」

『ううん、大丈夫』

「そう？……あ、ちゃかがね会いたがってるよ」

『ほんと？私も会いたい。元太の時もそうだけど、あまり話せなかったし、海斗くんの友達だから私も仲良くなりたい』

「伝えとくね」

デートもあまりしないし、

手だって、まだ繋いでない。

……やっぱり、うん、考えないでおこう。

『今日なに食べたい？』

「Aちゃんが作るやつだったら何でもいい」

『分かった！』

いい彼女でありたい

面倒臭いとか、絶対思われたくない。

モヤモヤを掻き消す為に海斗くんから離れた。

キッチンを借りて冷蔵庫の中身を確認してるとふいに後ろから抱きしめられる。

背中にぴったりと海斗くんがくっついて来てお腹に回ってる手に戸惑いながらも自分の手を重ねた。

「……ごめんね、でも、大好きなのは変わりないから」

「ワガママ言っていいからね、抱え込まないで」

どうして私が考えてたことが分かるの？

言葉ひとつで不安な気持ちが消え去ってくの、

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