甘さ控えめに【橙】 (ページ13)

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前と同じように海斗くんの洋服を借りることに。

そのまま泊まって行ったら？って言葉に甘えることにした。

「やっぱりそれちょっと大きいね」

『ちょっと大きい』

「Aちゃんに合うサイズ無いもんな～」

お風呂から上がると海斗くんは部屋の掃除をしてた。

うわ、私お邪魔してる分際なのに、なに呑気にお風呂なんか入ってたんだ、

「髪、乾かしておいで？風邪ひいちゃうよ」

『ううん、でも、』

「んー…じゃあ、俺が乾かすからその後一緒にしよ」

リビングに座らせられると海斗くんが後ろに回りドライアーの電源を入れる。

優しい風とともに髪の毛に手が触れ慣れた手つきで髪の毛を乾かしていく。……なんか、擽ったい。

誰かにこうして髪の毛を乾かしてもらったのは小学生ぶりだから、懐かしい気もするしちょっと小恥ずかしい。

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海斗くんがお風呂に入ってる間空き缶を捨てたり、お皿を洗ったりしてた。

俺がするからいいよって言われたけどやっぱり女の子としては家事ができる人は好条件な気がする。

だから、出来る範囲であと片付けをして、たまに寝言を言ってる元太の相手をしてた。

「ごめんAちゃん！ありがとね、ほんとありがとう」

『ううん、おかえりなさい』

「ふふ、ただいま」

「あ、ホットミルク飲む？いれるよ」

『飲む！ありがとう』

暫くしてテーブルに置かれたホットミルク

前とは少し違うのは、すぐ隣に海斗くんがいる。

ピッタリとくっついて同じシャンプーの匂いのせいでより一層ドキドキさせる。

「映画観る？」

『え！みたい！』

「さっき買ったお菓子と一緒に見よっか」

明日、お互い休みだから夜更かししようって。

なんだか今幸せすぎて、このままずっと続いて欲しい。

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