甘さ控えめに【橙】 (ページ12)

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「このままケイの家で飲むんだけどAも来る？」

『え？』

「あ、呼び捨てで俺呼ぶからAも元太って呼んでね！いい？」

『元太……くん、』

「だめ！元太ね！いい？分かった？」

『分かった…』

松田さん、もとい元太は私と同い年ということが分かった。

話しやすいからすぐに意気投合して仲良くなれた。……そういえば、海斗くんの友達の宮近くんは元気にしてるのかな、

「え。Aちゃんも来るの？」

「人増えた方が楽しいじゃん～！あ、お酒飲めない？」

『ある程度は飲めるけど、』

「よし！帰りは俺が送るし、大丈夫！行こA！」

元太に腕を引かれ半ば無理やり飲み会に参加することになり、改札を抜け電車へ乗り込んだ。

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家に着く前にコンビニに寄り、前と同じようにお酒とおつまみ。デザートにアイスをたくさん買う。

そんなに食べれないでしょ、って海斗くんは言うけど1番多く甘いものを買ってるのは海斗くん自身。

「Aちゃん前と同じでごめんね」

『……ううん、大丈夫。それよりさ、』

彼女、って言いたくなかったのかな。

たった1週間だもん。

そりゃ、まだハッキリと言えないよね。

『ごめんやっぱりなんでもない』

「？、なんでも言ってね……あ、てかさ、もしかして駅で待ってた？」

『……なんで分かったの、』

「やっぱり！耳真っ赤だったから、もしかしてと思って」

海斗くんの手が伸びて耳に触れる。

ほらまだ少し赤い、そう言って微笑むんだ。

恥ずかしくて目を背けると元太から呼び出されて何事も無かったかのようにその方へ向かう。

一緒にお会計をして、前と同じように海斗くん家へ。道中は彼らの後ろについて行くような感じで歩いてた。

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「まただよ、ほんとに…」

『元太寝てるの？』

「爆睡してる」

『宮近くんの時と同じだね(笑)』

「……ごめんね、ほんとに。また迷惑かけて」

ううん、寧ろまた海斗くんの家に来ることができて嬉しい。

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