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それから数日経った頃、千冬に万次郎達と話してどうなったのか気になり聞いてみた。
四谷傀團は100人規模の戦力を誇る東京の一大勢力、元より東卍にとって避けて通れる存在ではない⋯だけど圭介の頼みによってどうやらこの件は壱番隊に任せる事になったらしい
”龍星が道を踏み外そうとしてる
四谷の連中に囚われ痛めつけられて、行っちゃならねェ方へ進もうとしちまってんだ⋯オレが止めなきゃならねェ”
圭介が言った言葉らしく私はその言葉を聞いて
今は居ない東卍創設メンバーの一人、一虎を思い出した。
彼は道を踏み外してしまった一人
圭介の中でずっと蟠りが残ってんだろうね⋯だからこそ、同じく道を外そうとする龍星くんを助けてあげたいという意志は誰よりも強いと思う
「万次郎達と初めて会ったんだよね？どうだった？」
「⋯め、めちゃくちゃオーラやばかったッス⋯思い出すだけで震えが⋯」
顔を青くして両腕を摩る仕草に微笑み、千冬の頭にポフッと優しく手を置く
「この先、四谷と戦いになるんでしょ？⋯アイツ、強がりで怪我しても平気だとか言って無茶するからさ
この先もずっと圭介のこと、頼むね」
「任せてください、場地さんの背中はオレが守りますから！」
真っ直ぐなその目に擽ったくなる
千冬ならどんな事があっても圭介の側に居てくれそう、そう思えるのはここまで千冬が行ってきた行動を見てきたからなんだと思う
「ふふ、忠犬かって⋯よーしよしよしー！千冬は賢いワンコちゃんですねー！よしよーし！」
「だー！ちょっとやめてくださいよ！！」
頭に置いていた手で乱暴に髪をかき乱せばワーワー騒ぐからまたそれが楽しい。
「A、エマちゃん家からの帰りでしょ？悪いけどアイス買って来てくれない？中にしつこいぐらいチョコ入って周りが濃厚なバニラのやつ！」
「初めて聞いたわそんなアイス⋯とりあえずチョコアイスって事ね、はいはい」
「頼むねー」
勉強教えてと言うエマの頼みでエマの家にお邪魔したその帰り道、お母さんから電話がかかってきたと思えばパシリだった⋯まぁ帰り道だしいいか。
いつもご馳走になってるから圭介や圭介ママにもと思ったけど、そう言えば明日か⋯壱番隊と四谷傀團の大きな戦い
ピリピリしてるだろうから連絡自体しない方が良いかな
全部終わってからにしよ
私に出来るのは龍星くんを連れて皆が無事に帰って来てくれる事を願うだけ
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作者名：たまりんこ | 作成日時：2023年3月5日 2時
