揺れる一輪の花 (ページ25)

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圭介に、暇だろ？ホームセンターで買い物頼みてぇと言われ千冬と龍星くんと一緒に来て、頼まれた物を買った帰り道、千冬が誰かと肩ぶつかってしまった

「あ、ワリィ！」

「⋯オイオイてめーら、東京卍會副総長に肩ぶつけといてワリィで済むと思ってん⋯「え⋯」」

「副総長って⋯ドラケンくん⋯スか！？じゃ、そっちはマイキーくん！？あ、オレ東京卍會松野千冬っス！」

「「えっ」」

「⋯⋯⋯⋯」

ぶつかった相手はドラケンだと言いその横に居るのはマイキーだと言っていた
私の目がおかしいのか？と思い目を擦って目の前の二人を改めて見たけど変わってなかった
横に居る龍星くんを見れば目が合いその口は弧を描いてた

「お疲れっス♡」

「あ⋯お⋯おう」

笑顔で挨拶する流星くんに、これ楽しんでんなと察して私もそれに乗っかる事にした

「えー！二人ともこんな所で会うなんて偶然だね万次郎！いつものぎゅー！」

「え！？」

そう言って偽物の万次郎に抱き付けば耳まで真っ赤にするモンだから何だか面白くなってきた

「Aちゃんとマイキーくんも幼馴染ですもんね羨ましい！⋯じゃなくて幼馴染が総長と隊長ってなのもすげぇや！」

「お、幼馴染⋯！？」

まだ本物の二人に会った事ない千冬の目は純粋過ぎて、騙してごめんって感じで申し訳ないけど未だに顔を赤くする偽万次郎に笑いそうになる

「⋯ぷっ」

龍星くん笑い堪えるの頑張ってよ⋯と思いつつ偽万次郎から離れる

「お、おめーら元気そーじゃねーかなんだよその荷物はよ！？」

「あ、コレはよくわかんねェんスけど場地さんにおつかい頼まれてこれから合流すんスよ！！二人も一緒にどーすか？⋯でもコレなんなんだろーな？トンカチとか板とか⋯」

”場地” この苗字を聞いて次は顔を青くする二人

「じゃー行きましょっか！場地さんも喜ぶっスよ」

「⋯マ、マイキーは興味ねぇ奴とは喋んねーんだよじゃあな！」

私達に背を向ける偽二人を逃がさない様に二人の間に入り腕を組んでわざと胸を当ててみる

「えー⋯もう帰っちゃうのぉ？せっかく会ったんだからご飯食べに行こ♡」

「アレアレェ〜〜？なんか冷たくないっスかぁ〜？いつもの二人なら絶対そんな事言わないのにな〜〜〜♡」

「そっスよ！オレとは喋んなくていいんで場地さんを喜ばせてあげてください！！」

千冬よ、圭介は万次郎達に会ったところで大して喜ばないよ⋯と思いつつも二人を足止めするにはいい理由だ。