いつかのあの日にII (ページ4)

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「そっか兄貴の話聞いたか⋯」

「かっけぇ人だったな真一郎君」

「うん」

二人を連れて真一郎君が眠る場所へ向かえば万次郎とドラケンが真一郎君と向き合っていた
その背中に声を掛け、タケミっちと私が昨日起きた出来事と真一郎君の話を聞いたと話し冒頭へと戻る

「タケミっち⋯俺らも分かってたんだあの”事件”は今更どうにもならねぇ、場地も一虎もあんなことしたかった訳じゃねぇ」

光の無い闇より暗い万次郎の目を見る度
本当はあの時私が代わりに見に行ってたら真一郎君は助かってたのかもしれない
だから私が真一郎君を⋯って何度も悔やみ夢であってほしいと何度も悪夢に魘された

「そう⋯今更しょうがねぇって分かってる⋯でも心がついてこねぇ
場地と一虎が盗もうとしたCB250T(バブ)は兄貴が乗ってたバブなんだ」

「え！？」

「俺の誕生日にプレゼントしてくれるハズだった兄貴の形見のバブ⋯俺の今の愛機だ、あれから二年⋯場地の事は許した⋯でも知らなかったとしても今更どうにもなんなくても」

「兄貴を殺した一虎だけは一生許せねぇ
場地が一虎側に行くのもな！⋯タケミっち、俺は場地を連れて来いと頼んだハズだぞ？なんで壱番隊の副隊長とAが居て場地がいねぇんだ？お前は何がしてぇんだ？タケミっち、マジで死にてぇの？」

「⋯マイキー君⋯⋯俺は東卍のトップになりたいです！！いつかマイキー君にそれを認めさせてみせる！それが俺のしたい事です！！」

タケミっちの背中しか見えなかったけど万次郎の顔見る限りタケミっちの覚悟が見えたんだろうな⋯。

なら私の覚悟も万次郎に届くかな⋯？

「万次郎⋯私、東卍に入りたい」

「⋯は？」

万次郎もドラケンもさっきの二人と一緒目を見開き驚いていた

「分かってるよ、女が男のチームに入るの可笑しいって分かるってる⋯けど部外者が首を突っ込むなって言われたら何も出来ないでしょ？何もしないで後悔するよりやって後悔した方がマシ⋯もう大切なもの失いたくない⋯私の世界を壊されたくないの⋯⋯お願いします！！私を東卍へ入らせてください！！」

「万次郎に比べれば弱いのだって分かってる！！いっぱい稽古するから！！痛みにも慣れるから！！」

雨が降る中、千冬の傘に一緒に入っていたが雨に打たれ様が気にせず万次郎の目の前へ行き、きっとダメって言うんだろうなって思いつつも心の底から想いを叫び頭を下げる