切島鋭児郎×お姫様抱っこ ページ39
今日は対敵を想定したチームに分かれた戦闘訓練。
訓練中だと言うのに、切島くんと目が合うのは、向こうがこっちを見ているからか。
それは彼だけに限ったことでは無いけれど。
時々歯を見せて笑いかけてくるものだから、つい目が行ってしまう。
集中、と口だけ動かして伝える。
「痛……っ」
そんなことをしていた所為で、足が縺れて地面に体を打ちつける。
「A、大丈夫か！？」
切島くんが驚いて目を見開く。
「う、うん。」
心配かけまいと立ち上がろうとするけど、足首が痛む。
どうやら変な方向に足を捻ってしまったらしい。
「誰か……「俺、保健室連れてきます！」
相澤先生が言葉を発すると同時に、切島くんが駆け寄ってきた。
「よっ、と。」
その直後に、私の体は浮き上がっていた。
切島くんが私を抱えたのだ。
―――お姫様抱っこで。
周囲から黄色い悲鳴が上がる。
「ねぇ、切島くん……っ！」
「この方が速ぇだろ。」
彼の澄んだ瞳からは、やましい事など微塵も感じられない。
素でやってると思うと、咎めることもできない。
赤い顔を隠すように、顔を覆う。
切島くんが言った通り、自分一人よりずっと速く保健室についた。
リカバリーガールの治療のおかげで、大分痛みも治まった。
「私はちょっと出てくから、アンタ達も早く戻るんだよ。」
「はい、ありがとうございました。」
「ごめんな。」
「……なにが？」
切島くんは申し訳なさそうに顔を伏せた。
「俺のせいで、怪我させちまっただろ？」
「私が勝手に転んだだけだから、気にしないで。」
「それに、私、切島くんに見惚れちゃってたし。」
「その、お姫様抱っこ？」
「ちょっと、嬉しかった……」
彼は顔を上げてこっちを見る。
その表情を見てから、余計な事を口走ってしまったと後悔した。
「あーもう！可愛すぎ！」
言葉を撤回する前に、切島くんに抱きつかれた。
そして、髪を掻きあげられ、額にキスを落とされる。
その部分が熱を帯びていく。
「そろそろ、戻れるか？」
「うん、ありがとう。」
「さっきみたいにしてやろっか？」
「……絶対イヤ！」
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カリン様、リクエストありがとうございました！
たまにはほのぼのとした(？)お話を。
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みりん - ヤバい…かっちゃん&轟くんと死柄木&ダビペアが好きすぎる…この前知ったばかりなのにハマってきてる。私がいる。 特にかっちゃん。私の心臓もたないよ。 (2023年2月26日 22時) (
レス) @page38 id: 4264beaf5b (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 完全に私欲ですが！耳責め回を増やしてほしいです…！ (2023年1月4日 2時) (レス) @page46 id: 090773d13c (このIDを非表示/違反報告)
輪廻 - お願いします夢主ちゃんと轟くんとかっちゃんの絡みをもっと増やしてください。 (2022年12月17日 16時) (レス) @page15 id: f9c36b0019 (このIDを非表示/違反報告)
たぬき - 物間くんめちゃ増やして欲しいです！ (2020年5月9日 20時) (レス) id: 8fefdf43eb (このIDを非表示/違反報告)
間葉 - 雪桜さん！！ですよね！！ (2019年7月14日 7時) (レス) id: 8e4a69fdea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさもっち。
| 作成日時：2018年10月31日 0時
