転生前の友人に､裏切られた (ページ41)

今日:3 hit、昨日:8 hit、合計:3,714 hit

まさかの助っ人ページ41

吹っ飛ばさせる事を覚悟していた俺だが､いくら待っても痛みはおろか､衝撃すら感じねぇ事を不思議に思って､目を開けた
『えっ?』
それを見た途端､俺は戦い中という事を忘れてしまう程の驚きを覚えた｡
?)「くっ…君結構強いね…」
見覚えのある日本刀で､必死に心真の青い光を帯びた鉄パイプを押し返すソイツ｡
人間であるはずのソイツには背中から､天使のような翼が生えている｡
«ギギ…»
武器同士がぶつかり合う摩擦で､きしんだ音と共に､火花が散っている
攻撃を跳ね返そうと奮闘しているが､長くは持たないのは明らかだった｡
なぜなら､ソイツはここまで来るのに相当戦ったのか､服は所々破け､体のあちこちに怪我をしていたし､日本刀が少し刃こぼれしている｡何より力の差がかなりある｡
『な､なんで､お前が…』
?)「まぁ､確かに僕の仕事じゃないし､悪魔が居なくなるなら良いに越した事無いんだけど､それだとっ!!」
«キンッ!»
ソイツは､俺の問いに答えながら､鉄パイプを跳ね返す
跳ね返った鉄パイプは､俺の想像以上に吹っ飛ぶ
心)「ﾁｯ」
想定外の出来事に心真は舌打ちをするとスッと姿を消した｡
多分､鉄パイプを取りに行ったんだろう｡
?)「悪魔を全滅させられると､僕の仕事が､無くなっちゃうからね!」
ワ)「マジか…かつての敵が､味方に…なんて､漫画みたいだな｡」
いつの間に､戻ってきたのか傷だらけのワグが隣に立っていた｡
ワグの左肩からは血が垂れて､メガネは捻れたのか､ズレてしまっている
渡)「!君はあの時取り逃がした悪魔じゃないか｡どうしてここに?」
『それは…』
ワグは俺の言葉を遮り
ワ)「友達を助ける為だ｡なぁ?ゼラ」
と笑いかけてくるワグ｡なんだか､前世の頃に戻ったような気がして思わず笑みがこぼれる｡
『おう!』
渡)「え!?君…あの時の悪魔なの!?」
『そーだよ｡あの時､お前に祓われた悪魔だ｡ま､前世の話だけどな』
渡)「なるほど…それで今や転生して死神…か｡」
ワ)「ところで､この怨念達､どうする?流石に戦いにくいんだが…」
ふとワグが､愚痴っぽく呟く
『…けどなぁ､怨念とはいえ魂は丁重に扱わねぇと…』
渡)「あ｡それなら僕に任せて!」
『はっ?何するk…』
刹那､渡は､何処からか御札を取り出すや否や､高々と掲げた
すると､まるで御札は太陽のように強い光を放つ
すると…
【ｵｵｵｵー!!】
【ｸﾞｱｱｱ!】
シ＆ワ)「『わっ!!』」
突然の事に､目を瞑り耳を塞ぐ俺達｡
次に目を開いた時､全ての怨念が消え去っていた｡