転生前の友人に､裏切られた (ページ28)

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記憶の中でページ28

ゼラside
ワグの反応で何を察したのか､心真は､ワグの顔を一瞥すると
心)「気づいたんだね」
ワ)「ああ｡」
と2人だけで会話を始める
そんな2人を見て､俺は苛立ちを覚えていた
イライラする｡さっきから何なんだ
俺を置いて､何話してんだ
前前世の俺ってなんだよ
意味わかんねぇんだよ!!
その時､イラつきの原因がそれだけじゃない事に気がついた
頭の奥から鈍く続く頭痛のせいだ
『っあ…あ､あぁ…!!』
心)「…!どうやら記憶が､戻りそうだね」
その瞬間､疼いていた頭痛が酷くなった
目の前が白く染まり出す
ワ)「!!…!……!?」
ワグが何かを言っている
でも､分からない
朦朧とする意識の中､心真の悲しみを滲ませた顔が妙に目に焼き付いていた
次に気づいた時､俺は目を疑った
『な､なんだ…?』
ここ…どこだ?!
その時､視界の端に何かが通ったのを俺は見逃さなかった｡
俺は､無意識の内に､それへと視線を移すと…
そこには､俺に背を向けている､2人の男の子の姿があった｡
『おい…お前ら､誰だ?』
けど､ソイツらは､俺の質問に答えずに何処かへ走って行く
『お､おい!』
俺は､思わずソイツらを追いかける
その途中､俺は自分に､奇妙な感覚がある事気がついた｡
見覚えがある｡更には懐かしさ､安堵感まで｡
これは…思い出に浸ってる時と同じじゃねぇか｡
この気持ち､気のせいじゃねぇ｡直感で解った｡
何もかもに覚えがある
プラス､思い出に浸っている時と同じ感覚
まるで､記憶の中にいるような…
そこまで考えた時､アイツらの1人が転んだらしい｡
もう1人が､立ち止まると俺の方へと振り返…
『っ!!?』
ソイツは､
ソイツの顔は
雪のような白い髪､赤と黄色のオッドアイ｡
紛れもなく､
俺の顔だった。
驚きで､声も出ない俺を見向きもせずに
ソイツは､口を開く
?)「幸真､大丈夫か?」
こう…ま?
«ｽﾞｷｯ»
やめろ｡
幸)「うん､大丈夫だよ｡心真!」
«ｽﾞｷｯ»
やめてくれ
何故だろう｡これ以上は､知るなと､脳が警鐘を鳴らしている

ダメだ

思い出してしまう

聞くな

聞いたら…!!

脳内で､警鐘を鳴らし警告する声が､次第に大きくなっていくのが分かる

痛い。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い

いたい…

心が痛い｡

俺の心は､
俺の中の声は､泣いていた｡

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