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久遠「俺達はもうすでに、次負けたら終わりのところまできてるんだ……!自分のことばっか考えて、揉めてる場合じゃない。どうやって勝つかを考えないと、マジで終わる!」
久遠はそう説明すると、ロッカールームの雰囲気が先程とは比べ物にならないくらいに静まり返った。このままだとマズいということは、全員分かっていた
成早「…じゃあ、なんかいいアイディアでもあんのかよ?」
久遠「いや、それは…!」
このままだとダメだということは分かっていても、肝心のアイディアは思い付かない
國神「あるぞ、俺が獲ったあのゴールは蜂楽と潔がいなきゃ絶対無理だった。あのゴールは、勝つヒントになるだろ」
雷市「フザけんな筋肉バカ! お前がパスもらってゴールしまくって、得点王になりたいだけだろ!?」
【ガラッ!】
國神が声をあげるも、雷市は即座に反論する。すると、シャワールームが開き蜂楽が現れた
蜂楽「でも、凄いゴールだった! あの試合のベストゴールはアレだったな! うん!
アレをいっぱいやれば勝てる! な!潔!な!」
潔「下履けよ蜂楽!?アホか! あんなまぐれスーパーゴール、何度もポンポン入んねぇーよ!」
全裸の蜂楽に向かって言うと今村が声を上げ始める
今村「つーか、やっぱチーム11人全員がFWって、意味わかんねーよ。これも、また特別な意味があんのか?…オニごっこのときみたいに、絵心の考えた、エゴイストトレーニングってやつ…?」
すると、冷蔵庫からスポドリを取りだしながら千切が口を開いた
千切「別に…アイツ等の言ってることが全部正しいとは、俺は思ってないよ
だって絵心と名前は、W杯優勝するためにとか言って、世界的ストライカーとしてC・ロナウドとか、メッシとか、カントナとか言ってたけど、そいつらみんなW杯優勝なんかしてないし」
取り出したスポドリを片手にベンチに座る
そして、千切が話を続ける
千切「ただまぁ…『これはサッカーを0から創るための戦いだ』…って言ってたのは、何かのヒントなのかな、とは思うけど」
その千切の話に潔が声をあげる
潔「あのさ、みんな。どうやったら勝てるとかはまだわかんないけど…“サッカーの0“ってことの意味なら、俺、わかるかも…」
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作者名:眠い羊ちゃん | 作成日時:2023年5月25日 22時