・ ページ20
名前はその言葉に
手を離すとノアは去って行き
名前はその大きな背中を見つめる
ノア「俺に勝つ理論を持って来い」
ノアは出て行く直前、名前を横目で見ると
立ち去ってしまった
名前「【ギリッ!】」
名前は歯を強く噛んだ
絵心「どうだ?憧れの相手と戦った気分は」
そんな俯く名前の頭を絵心はポンッと撫でる
名前「負けたこと自体は別にいい…
勝てるなんて思ってなかったからダメージはないよ。でも、僕でも少しは止めることが出来るって思ってた。ちょっとはノアに近づいてるんだって思いたかった…
あんな言葉を言われたのは生まれて初めてだよ…
お父さん…」
絵心「なんだ」
名前「僕…今。すっごい悔しい」
“生まれて初めて“の悔しさを体験した
絵心「お前が負けた原因はなんだ」
名前「焦りで冷静な判断が仕切れずにボールをキープできずに奪われて、ノアの超加速力に追いつくことが出来なかったこと」
絵心「人間は見たいモノしか見えない
生き物だからな、問題意識を明確に持つことで見える景色と思考回路が一変する…
名前。今のお前の目標はなんだ」
名前「次の1on1でノアの超加速力に追いついて一瞬でもボールに触れてゴールを妨害すること」
絵心「…ストライカーとしてはまだまだ…
だが、最初はまだそれで良いお前にはこれから俺のサッカーを叩き込んでやる」
名前は顔を上げると、その目は黒く渦を巻きノアが立ち去った扉を睨む。名前はもうエゴイストだ。
86人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:眠い羊ちゃん | 作成日時:2023年3月1日 0時