盛りの不良共は天然女子を落とすのに必死なんです 1

quarrel ページ8

夏「東卍が喧嘩賭博してるのって本当〜？」



冬「あー、それアタシも聞いた」



トモダチのかーちゃんととーちゃんがいきなり変なことを言い出した




『…………東卍が、喧嘩賭博？』




夏「うん、てか結構有名だよ？」




冬「他校の生徒がボコボコにやられてるらしい、"アイツら"一発アタシが殴ってやろうか。」




『とーちゃん、"二人"はそんな事させる人じゃないよ〜』




総長のマイキーや、副総長のケンチンがそんな事絶対にさせるはずが無い




ただちゃんと、答えをを聞く為に、あの二人に歩み寄った。




✱ ✱ ✱




堅「おい、マイキー起きろ」




終礼が終わったと同時に俺はマイキーの肩を揺する



『ケンチン』



マイキーの肩を揺する手を止めて、Aに返事を返す




堅「ん」




『……………喧嘩賭博、嫌い』




…………もう、コイツにまで情報が回ってたか。




堅「分かってる」




俺はそれだけ言ってまた、マイキーの肩を揺する、その時Aは俺の背中にくっついて来た




堅「おい、マイキー」




万「ん〜」




堅「…………行くぞ」




万「……………おー」




堅「おいA、せめて乗っかれ、おぶってやるから。」




Aは俺の後ろで大きく一回頷いて首に手を回し、飛んだ




✱ ✱ ✱




目が覚めた俺の視界に飛び込んできたのが、なにこれ。




万「あ〜〜〜〜！！？？！！」




なんでなんでなんで、Aがケンチンにおぶってもらってんの！！？？！




万「ケンチン、ずりぃ。」




堅「……………ふっ」




ケンチンは俺の顔を見ながらちょっとだけ鼻で笑いやがった




万「……………は？」




ケンチンのケツを思っきし蹴ってやった




堅「いでっ！！！！」




万「ぶはっっっ！！！」




ケンチンがこっちを睨んでくるから俺は口笛を吹きながら違う方を見た、その時




甘い甘い、いい匂い




これは、まさか




万「『どら焼き！！！！！』」




✱ ✱ ✱




私とマイキーは顔を見合わせる




万「うわっはぁ、どら焼き〜！！！！」




『わああぁぁ〜〜！！！』




出来たてホヤホヤのたい焼きをちぎって食べるAと、思っきしかぶりつくマイキー




二人はまた顔を見合わせて




「『ケンチン！！ありがとぅ〜！』」




堅「(何コイツら、馬鹿みてぇな顔して食いやがって、…………可愛い)」

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