盛りの不良共は天然女子を落とすのに必死なんです 1

forget ページ37

俺はこの時、何かを忘れている気がした。




((pururururu




『…………あれ、ケンちん携帯鳴ってる、よ？』




堅「………ん、ちょっと悪ぃ、出てくるわ。」




俺はポケットに入っていた携帯を取り出して中を確認する




堅「…………っ！！！！やべ、忘れてた」




『へ、どうしたの、ケンち…………』




電話の相手は"三ツ谷"からで、今からの予定を全て思い出した




今日の東卍集会は夜になった事を。




堅「っ、A、ちょっと急ぐぞ」




『っ、え、うん！』




俺はAの手を握ってある場所に向かった




✱ ✱ ✱




武蔵神社




ドラケンに電話を掛けてから10分くらいか




((ｳﾞｫﾝｳﾞｫﾝｳﾞｫﾝ





隆「ん、やっと来たじゃん」




これは、ドラケンの愛機(ゼファー)の排気音




『みんなぁ〜〜〜〜っ！！！！』




オレらにブンブン手を振るAを後ろに乗せて




堅「ちょ、おまッ、落ちんぞ！！！！」




『っわぁ、…………っ、セーフ』




堅「…………マジで危ねぇから、バカ」




『ぅぅ、ありがとう、ケンちん………あっ

タカちゃーーんっ！！！』




Aはバイクからぴょんと飛んで
俺の胸に飛び込んだ




隆「な、馬鹿野郎！

怪我すんだろ、マジで………」




『…………っ、だって、タカちゃん

最近会えてなかったもん………』




上目遣いがめっちゃ来る




隆「っ、はぁーーー、」




『…………むぅ』




隆「……ふっ、ンな不貞腐れた顔すんなよ

俺も久しぶりに会えて嬉しいよ」




その瞬間、パァァァァと笑顔になるA




………………何コイツ、可愛すぎて。




その時




遅れてやって来たドラケンがこっちを見て少しばかりか苛立っているように見えたのは




きっと俺だけ




隆「よー、ドラケン

二人仲良く集会来たんだ」




二人揃って仲良く東卍の集会にやってきたドラケンを俺は軽く冷やかす




隆「え、二人ってそうゆう関係？オレ聞いてねぇよ」




『？』




堅「…………"まだ"違ぇよ」




隆「…………へぇ、"まだ"ね」




『あっ、けーすけっ！！！！』




場地を見つけたAが俺から離れたのを確認してドラケンに耳打ちする




隆「Aの首、虫刺されてたからさ

ムヒ塗ってあげろよ(ニコニコ)」




堅「っ、」




顔を赤くしたドラケンを背に




隆「ドラケンに一歩先越されたかな〜」




俺は場地と言い合いしてるAを横目で見ながらそう小さく呟いた。

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