やめろ ページ21
「えっ…なんだこいつは！？来るな…っ」
走る彼女の先にはエフテンがいた。
「待て、やめろ！」
足を止めるどころか、寧ろ加速を続ける彼女は、ついにエフテンの元に辿り着き…
「ドーン」
体をプールに押し出した。
「ぎゃっ…」
プールだと思っていたものの板が取れ、ガラスが露になる。
まるで、水槽だ。
エフテンは抵抗することもできず、本来なら必死に足掻くものだが、入水してからは物静かに溺れた。
彼女の苦しそうな、辛そうな、顔。
表情が、彼女の訴えが、ガラス越しに手に取るように分かる。
“助けて、隊長…”
「エフテン！エフテン…！」
叫んだところで意味などないのだ。
分かっている、分かっているが…
「頼む！こんなことはやめてくれ…我々が一体何をしたというのだ！？」
必死に問いかける。
リスポーン地点の手前でエフテンを見ながら、彼女はため息をつくように肩を下ろした。
返事はない。
…復活するから大丈夫、とでも言うかのように、首を横に振った。
「頼む、から…っ」
手錠は実に頑丈で、巻きつけられたロープも常に呼吸を圧迫する程で、解くことなどとてもできなかった。
助けに行くこともままならない。
「エフテン…！あぁ…」
少しずつ脱力していくエフテン。
瞼はだんだん重みを増し、その瞳は、とうに吾輩の目など捉えていなかった。
…次に瞬きをした時、彼女の姿はもうそこにはなかった。
オレンジのインクが弾け飛び、ギアが浮き上がる。
リスポーン地点に戻る彼女。
「あ…」
ほんの少しの安堵。
アロハの時のようにリスポーン地点は働いている、つまり、エフテンは溺れ死ぬ訳ではないのだ。
しかし、その安堵は一時だけだった。
復活したら、奴が取る行動は一つ…そうだろう？
「待て、やめてくれ…！吾輩が、貴様のことを調べていたのが悪かったのか！？」
「…」
「エフテンに罪などない！吾輩が独自に調査していただけだ！だから…」
その時…
「ぁ…隊長…っ」
リスポーン地点に姿を現すエフテン。
ゆらりと動く、タコツボメット。
吾輩が声を発する間もなく、
奴はエフテンを蹴り飛ばした。
苦痛の表情に満ちるエフテン。
先程とは違った姿勢で、水槽の中に落ちた。
…無慈悲だ。
「だから、何？…言ってくれないと分かりませんよ」
奴は嘲笑する。
「…責任は全て吾輩にある。貴様が手をかけるべきなのは、吾輩だ」
…溺れ、苦しみもがくエフテンを背景に。
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しゃぼん🫧 ｺﾛｲｶﾀﾞｲｽｷ - ニヤニヤ…。 (3月5日 18時) (
レス) @page33 id: 4cc781ec23 (このIDを非表示/違反報告)
あすあま(プロフ) - mariaさん» ふふ…毎度何かと世話焼きな彼、素敵ですよね！亀ペースですが、彼らの行く末を気長にお待ちくだされば幸いです。 (8月5日 23時) (レス) id: 5f256feba8 (このIDを非表示/違反報告)
maria - マスクくんの反応が気になるのでマスクくんお願いします! (8月4日 18時) (レス) @page35 id: 4c43ea808a (このIDを非表示/違反報告)
あすあま(プロフ) - アーミー好きさん» こちらこそキャラの魅力を感じてもらえて嬉しい限りです！今後もぼちぼち頑張りますので、是非ともよろしくお願いします！ (6月27日 19時) (レス) id: 5f256feba8 (このIDを非表示/違反報告)
アーミー好き - これとても好きです‼︎自分の好きなキャラだし自分の好きな展開というか...とにかく好きですありがとうございます‼︎ (6月27日 17時) (レス) @page35 id: 3264f1cacf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あすあま | 作成日時：2023年4月28日 4時
