ねぇ、どっち？【Y.Hikaru】 (ページ15)

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宏太side

雄「Aにとって、大切だった約束を

守ってあげれるのは2人だけだよ？」

そう言った雄也に、俺は俯く。

そして、“それに……” と続けた雄也。

雄「1番の原因は、、光くんなんじゃない？」

その言葉に俺は息を呑んだ。

当の光は目を見開いて驚いている。

雄「プライバシーってのがあるからあれだけど。

Aの気持ち、勘のいい光くんなら。

もうわかってるんじゃないの？」

そう雄也が言うと光は俯いた。

雄「Aは、光くんに冷たくされるように

なった理由が分からないから傷付いた。」

そう言えば、と俺も思った。

中1になった頃に、光は急にAに

冷たく当たるようになった。

挙句の果てには、今のように無視を

するようにまでなっていた。

そして、俺はそんな光と一緒にいて、

Aの元へはあまり行かなくなった。

声をかけられたら返事したり、少し会話を

するくらいにまで変わった。

そっか………

これじゃ、Aが怒るのも当たり前だね。

全部、俺らが悪いんだから。

俺らがAに薄情者なんて言うのも

仕方の無いことだね。

雄「あとさ、2人は気付いてないだろうけど。」

その言葉に、俺と光は顔を見合わせて

2人揃って雄也に視線を向けた。

雄「今、Aの状況は危険だからね？」

その言葉の意味が、俺らには

分からなかった。