Story72 ページ22
yb「Aは…俺らに逢えたこと辛かった?」
「……っ!そんなわけ…ッッ!」
俺の問いかけに取り乱すA。
Aが辛そうな顔をするから、胸が痛い。
「嬉しかったよ……ッ?ほんとは…」
Aの頬を涙が流れる。
嬉しかったなんて言葉に、胸が熱くなる。
「…き……ん…」
宏「え…?A、いま」
上手く聞き取れなかったから、聞き返す。
変に期待してる自分がいる。
「好きなままで……ごめんッッ」
宏「…う、そ」
頭が真っ白になる。
嬉しい感情と、女々しい情けない自分が入れ交じる。
「ごめん…ッッ、好きなままなの」
どれほど遠い距離が相手も、二人の想いがずっと
あの日から繋がっていたんだと思うと…
嬉しくて、苦しいくらい幸せで。
宏「謝んないでよ……」
俺の言葉に俯いていたAの顔が上がって
俺のことを真っ直ぐに見る。
宏「俺もね……ずっと、好きだったよ。」
「…うそ、だよ……」
あの日からの俺は、ずっとAだけを想っていた。
忘れてと、Aに言われたのに無理だった。
宏「だから、謝んないでよ…」
光「そうだよ、A。
薮は、ずっとお前のこと想ってたよ?」
光が補足をしてくれる。
Aを見つめた俺の瞳には、なんだか複雑そうな
でも嬉しそうな目をする彼女がいた。
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作者名:瑠璃華 | 作成日時:2021年9月13日 5時