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Story52 ページ2

莉「あの子はもう居ないのよ?

なのに、何を引きずってるわけ?」

宏「Aを安易に侮辱するようなお前に俺のことは

分からねぇだろうよ」


要件の見えない会話に、苛立つ。

これがAとなら、苛立たないのに。


莉「はっ、またあの子のこと考えてる」

宏「だから?俺の心は昔から変わんない。

Aしか愛せないのは、自覚済みだからな。」

莉「ほんと呆れる。あんな子より私にしなさいよ」


その減らず口をさっさと黙らせたい…。


宏「黙れ、お前みたいな奴誰が選ぶか」

莉「過去のこと気にしてるのは、あなただけよ?」

宏「気にしてねぇのはお前だけだよ、」


ほんと、俺の口が悪いのは見逃して欲しい。

今はそれどころではない。


宏「ダルいから単刀直入に言う。」

莉「あら、なにかしら?」


こんな、人の命を軽視するような奴。

誰が、受け入れると思ってんだよ。


宏「俺はあいつ以外を好きになる予定はないから。

あと、お前のことは端からごめんだ。眼中にも無い」


そう言うと、七瀬の顔が歪む。


莉「っっ! あんた、評価堕ちさせるわよ……っ」

宏「はっ。お前にはつくづく呆れる。」

莉「な、なによ!」

宏「俺には、評価より大事なもんがあるんでな」

莉「……ッチッ」


そんな舌打ちと共に、七瀬…

いや、高岸は屋上から去っていった。


最低なのかもしれないけど、俺の心はいつもより

随分と清々しかった。

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作者名:瑠璃華 | 作成日時:2021年9月13日 5時

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