繰り返す僕ら (ページ7)

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Story7 ページ7

『あ、宏太……っ』ﾆｺｯ

『じゃ、宏太はなんで1人でここにいるの？』

『関わらないでって、言ったでしょ？』

俺を、突き放す彼女。

無理矢理、笑顔をつくって俺を見る彼女。

『A……っ、Aっ！！』

『きゃっっ』

伸ばした手は、彼女の手を掴んだはずなのに…

掴めず通り抜けていく。

『い、やだ……っ、そんなっ、Aーっ！！』

また、俺は救えない。

愛する人を、また助けられなかった。

A……っ、

宏「Aっ！って……ゆ、めか…」

そんな自分の言葉に、少し安堵する。

そして、自分の手を見つめて拳を握る。

宏「＿A……ッ」

いくら呼んでも、返事は返って来ない。

あの人は、俺のそばにはもういないのだから。

そんなとき

＿＿＿コンコンコンッ

「宏太…？A、だけど…」

宏「へっ……？って、あ、Aか

入っていーよ？」

さっきのこともあって、勝手にAをあの人と

重ねてしまった俺。

挙句の果てには、戸惑いを見せる始末。

開いた扉の先には、見分けもつけれないほど

あの人に瓜二つなAが居る。

宏「どうかした？」

「いや、あの……呼ばれた気がしたから…」

という言葉に、さっきの声が聞こえてしまってた

ことに気が付いてしまう。

これが、俺の一番の愚かさだ。