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Story48 ページ48

『許されるならね……』

『宏太らしくないね、そんなこと言うの』


『ふふっ、そうだね……今も好きだよ。』

『宏太のこと、大好きだよ。』



Aの言葉が、頭の中をリフレインする。

ずっと聞きたかった言葉が、俺の心を掴んでる。



宏「まじ、か……(苦笑)」



そんな言葉と一緒に、また約束破りの涙が零れる。

分かってるのに止まってはくれない。


一人のリビングに、響いた言葉は。

どこか悲しげに、苦しげに部屋を渡った。



宏「こんなに、近くにいたんだ……っ」


あの人は、手の届く場所にいた。

あの頃の姿のまま、変わらないキミのまま。



宏「A…っ、ごめんな…っ」


きっと、辛い思いをさせてしまった。

互いにきっと、分かっていたから。



宏「好きな、ままで…ごめんっ」


少し前にも言った言葉。

消えない想いは、降り積もるばかりだ。


胸がなんだか、苦しい。

でも、それもきっと罪滅ぼしの現れ。



もしこのまま、もうひとつ罪を犯せるなら。



宏「離れないで、消えないでくれ……っ」


あの日、キミが俺に願ったことと。

同じことを、俺は願ってしまうのだろう。



それが、きっと互いを傷付ける。

そんなことさえ、知らないままで。

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作者名:瑠璃華 | 作成日時:2021年7月17日 21時

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