繰り返す僕ら (ページ37)

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Story37 ページ37

貴女 side

部屋に戻ったはいいものの、水が飲みたくなって

リビングに下りると宏太たちが何かを話していた。

それは、誰かの墓参りの話。

きっと、それは＿＿＿＿

光「俺はね、Aちゃんにほんとのことを

隠し続けるのは、ダメだし無理だと思う」

そんな光の言葉に、胸が痛くなった。

宏太への、申し訳なさが胸を締め付ける。

宏「考えとくよ…Aを連れて行くかどうかは」

聞こえた言葉に、心臓がドクッんと跳ねてしまう。

私は、水を取りに行かずにそのまま部屋に戻った。

光『あの子には知らなきゃいけない事実がある』

そんなことも確か言っていたけれど。

光、ごめんね…

光の言う知らなきゃいけない事実は、とうの昔から

私は知ってるから。

「ごめんね……っ、こ、うた…ｸﾞｽﾞｯ」

伝えなきゃ言えないことがあるのは、きっと

私の方だよ。

知らなきゃいけない事実があるのはね、

「宏太の……、方なのに…っ」

溢れ出した涙は止まらない。

あぁ、下まで響いてたらどうしよう….

心配かけちゃうよね、また誤魔化さなきゃね。

5月まで、あと3ヶ月。

そのときには、ホントのこと……

宏太にも、みんなにも言えたらいいな……