Story22 ページ22
「宏太、おやすみなさい」
宏「うん、おやすみ。また明日ね」
パスタを食べ終わったあと、嬉しそうに
にこにこしながらいちごを食べていたA。
風呂へ行くときには、「いっちご、いっちご〜♪」と
嬉しそうに口ずさんでいた。
自分の寝室に入って、ベットの上に座る。
そして、写真立てを見つめる。
宏「A、あの子はさ…Aの生まれ変わりって
思ってもいいの、かな……?」
図々しい俺、最低な俺。
他人を、過去に愛した人と重ねることは…
あってはならないことだと、分かっているのに。
宏「約束…、破ってばっか…だな、俺…」
また流れ始めた涙。
Aが隣にいたならきっと、彼女は
「もう…、約束したのにぃ」って言ってイジけるんだ。
宏「ごめんっ、ごめん……っ」
Aがきっと嫌がるであろう、「ごめん」を
何度も繰り返してしまう俺。
こういうとき、Aはごめんと言われることを
嫌がっていたから。
「私が悪いのに謝らないで?」って、言いながら。
宏「俺……まだ、お前が好きだよ…っ」
消えてはくれない想い。
それを、あの子へ向けてしまいそうな最低な俺。
欲張りになりそうな、哀れな俺。
宏「会いたいよっ、A……っ」
溢れた想いは止まらない。
行き場を失くしたままの想いが溢れて、なんだか
壊れてしまいそうだ。
そんな俺は、バカな男。
ひとつの過去に囚われてしまう、哀れな男。
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作者名:瑠璃華 | 作成日時:2021年7月17日 21時