検索窓
今日:4 hit、昨日:10 hit、合計:10,513 hit

Story16 ページ16

次の日。


朝起きて時計を見ると、a.m.5:00 と表記されていて

ちょっと早すぎかなぁ、なんて考えて。


ふと目に入る、時計の隣の写真立て。


あの頃のイツメンが並ぶその画面内には、もちろん

あの人も一緒に写ってるわけで。



宏「おはよう、A……ごめんね」



ふと零れた言葉は、独りの部屋の空気に溶ける。



もし、あのとき君の手を握れていて。

あのとき、君を止められていたのなら。


今君は、俺の隣で笑ってくれてたかな?


同い年の君はどんな夢を叶えていたんだろう。

どんな女性になっていたんだろう。


あのときを変えられていたのなら……

君の未来は、続いていただろうか。



宏「未来を、閉ざして……ごめんなっ」



俺の判断が遅かったせいで。

君の未来は、暗闇の中へ消えてしまった。



握りたかった、君のその小さな手を。



宏「………っ、」



ふいに伸ばした手は、写真立てに触れるか触れないか

のところで動きを止める。


だって、気付いちゃったから……


伸ばしても、手は君には届かず写真立てに触れるか

空を描いて終わるだけだということを。



宏「いつまで……繰り返すんだろう、俺」



毎朝、同じことの繰り返し。

毎朝後悔して、毎朝君を想って嘆く。


俺は、このループからは抜け出せない。

俺はきっと、繰り返し続けていくんだ。

Story17→←Story15



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.5/10 (8 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
23人がお気に入り
設定タグ:薮宏太 , Hey!Say!JUMP
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:瑠璃華 | 作成日時:2021年7月17日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。