story56 ページ11
裕翔side
侑「その苦しみを……
僕らが背負ってあげれなくて、ごめんね?」
知念が言った言葉は、きっとみんなが薮くんに
思っているだろう。
1人で、多くのモノを背負いすぎた薮くんに
かけれる言葉を知念は見つけた。
裕「薮くん…」
俺の方を振り返った薮くん。
裕「最期までAの……
傍にいようとしてくれて、ありがとう」
ごめんね、悲しい言葉しか言えない。
俺って、ほんとダメだね。
薮くんは、そのままAの方へ
視線を落とした。
肌の色が青白くなって、きっと冷たさを増した
Aのその体があまりに悲しかった。
宏「A……ごめん、ごめんなっ?」
そう言って、Aの手を掴んだ薮くん。
彼の心に今、なにが映ってるだろう。
宏「愛してる……っ。」
「「……………っ?!」」
きっと、Aが1番聞きたかった言葉。
きっと、1番言って欲しかった人から。
宏「好きだよ……ねぇ、大好きだからっ」
もう一度だけ、笑って見せてよ。
そう言った薮くんの心には、今のずっとたった1人
Aだけが映っている。
無理だと分かりきってるはずの願いには、
薮くんの苦辛が滲んでる。
気付けば、その場の誰もが泣いていた。
それだけで、Aの存在がどれほどに
大きかったかを知る。
そしてまた、喪失感に涙する。
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瑠璃華(プロフ) - あらじゃんさん» 嬉しいです!ありがとうございます!!ご期待に添えるよう頑張るので、よろしくお願いします! (2021年12月7日 4時) (レス) id: d6076afd6a (このIDを非表示/違反報告)
あらじゃん - 面白いです!瑠璃華さんの作品を時間の許す限りずっと見てるんだが・・・もしかしてファン!?これからも頑張ってください!ずっと応援してます! (2021年12月6日 21時) (レス) id: 747a271f52 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃華(プロフ) - momoさん» 読んでくださってありがとうございました!そして、読んでくださるばかりか素敵な言葉までありがとうございます!とても嬉しいですし、これからの励みにもなります!ほんとにありがとうございます! (2021年7月30日 14時) (レス) id: d6076afd6a (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 最初から最後まで一気読みをしてました!それくらいずっと続きが気になってました。始めにバッドエンドと書いていたとしても、少しの希望を抱きながらみてました。本当に素敵なお話をありがとうございました!また、読み返そうと思います!大好きです! (2021年7月30日 9時) (レス) id: a0b82fa00b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠璃華 | 作成日時:2021年2月11日 5時