私は新兵のようです (ページ10)

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覗き込んでくる髑髏、のフェイスペイント。
あんな遠くから足音が聞こえていたのにもうこんな近くまで…足が早い人だなと彼女を見ていると不意にフッと笑った。

「あんた、なんて間抜けな顔をしているの」

A「すいません。ちょっとびっくりして…足が早いんですね。」

「いいや、すぐそこに居たさ。足音を消して走れるんだ、私は」

その告白にもびっくりすると更に彼女は嬉しそうに唇の端を上に持ち上げる。
起き上がって自己紹介をすると彼女はカベイラという名前を教えてくれた。
皆コードネームでちょっと羨ましさを感じる。

「で、ラペリングしようとしてたね？」

A「はい、そうです。」

「誰かの足音が聞こえるから、訓練とか始まるなら自分はお邪魔だと思って？」

ギクリと肩が跳ねたのを見てまた唇の端を持ち上げた彼女が悪い笑みを浮かべて更に距離を詰めてきた。

「今度一緒に遊ばないかい？強くなりたいって聞いたから。手加減はしないが、相手がされたら嫌な立ち回りも全部教えてやるさ」

その言葉に目を輝かせるのが見えたのか

「じゃあ決まり。明日くらいにどうだい？暇してる奴らも誘って、な」

そう言うとその場を去ろうとする。

A「あの、何でここに？」

「簡単さ、可愛い女の子が建物に入っていったのを見たから驚かしに来たんだ。アタシ怖いだろ？」

そんな事ないと首を振ると「そうかい」と不敵な笑みを浮かべた。