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武器を渡された最初の部屋に戻るがルークの姿は見当たらず。代わりに制服と上に着るアーマーが綺麗に畳まれ重なっていた。
綺麗な青の服に黒の防弾ベスト。ずっしりと重くてこれを着て走ったりしている彼らは凄いと思う。

数分待ったが部屋に誰も来る気配はなく、仕方なく部屋を出ると偶然にもばったりと待っていた本人が目の前にいた。
それに監督も。
そして違和感は確信に変わった。
ルークの服装。先程私が模擬訓練で撃った防衛側と全く一緒。監督は目を丸くする私を見てケラケラと笑った

「あ、あの。Aさん。これはですね…」

焦って言い訳をつむぎ出そうとする口に中々合わない目線。
なるほど。やはり手抜きされていたのは少なからず当たりのようだ。
目の前を通ったドローンを気づかないふり。わざと音を立てて動く防衛側。味方を売るように孤立する方。またそれを隠すように裏取りをしてきた方。

「…教えてくれなかったのはそういう事ですか。わたしが弱いから」

「そうじゃないよ」

ルークがあまりにも言葉を詰まらすので監督が口を開いた。

「君は優しいから。敵に知り合いの顔が居たら撃てないと僕は思ったね。」

それじゃあ結局。信用されてないのでは無いか…?私が本当に撃てないのか気持ちが揺らぎ言葉が返せないで居るとルークが不意に私の肩を掴んだ。

「騙すようなやり方で本当にごめんなさい。でもあなたの戦い方を見て安心しました」

A「安心…ですか?」

「はい!ルーキーはまず、自分の行きたい方向の索敵や物音を立てずに移動なんてしませんから!」

興奮した表情でこちらに言ってくるので嘘では無いことは分かるが喜んでいいのか分からない言葉を投げかけられ困惑していた。

「僕も変なことして悪かった。君が気にするなら今度からはちゃんと伝えるよ。しかしね、俺がどれだけ彼らに手抜きしろと言ってもアレだろ?…みんな分かっていながらも体は勝手に動くんだ。鍛えられたら染み付いてね」

ルークも力強く頷き、エイムを合わせながら顔を出したのにヘッドショットを決められてしまい、ただただ驚いたと10分間くらい私について私に力説してくれた

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作者名: | 作成日時:2020年3月21日 23時

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