私は人質のようです (ページ6)

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スレッジと名乗った男性と部屋を出てすぐ、ホワイトマスクと目が合う。ホワイトマスクが銃を構えるより早く、ハンドガンを抜き、頭を撃ち抜いてしまった。
ぽかんとしていると、スレッジがこちらを振り向いた。
光の下に出てくると、このスレッジと名乗った男がいかに大きいか分かる。私なんかはすっぽりと彼の後ろに隠れることが出来る

「おい、大丈夫か。」

いきなり話し掛けられて、声よりも先にちぎれるばかりに頷いてみせた。

そうか、と呟いた男は、私に傍を離れないように指示を出し、出来るだけゆっくりと階段を降りていく。
その際彼はコーナーを見ながら安全を確かめていく。
部屋が明るいので物陰に隠れられても、物のない廊下や階段はより一層注意しているように見える。
自然と私も忍び足になる。

1階まで降りてくると階段脇の小部屋に私を隠し、わざと足音と響かせ壁に近寄ると、大型のハンマーの様なもので壁をぶち抜いた。壁の奥にいた敵と直ぐに銃撃戦が始まり、スレッジは通路の奥の部屋へ消えていった。
銃声が鳴り響き、見えなくともそこにいるのは分かる。
私は見つからないように息を殺して出来るだけ部屋の奥に縮こまった。

部屋がしんと静かになる頃にスレッジは戻ってきた。

「よし、部屋を出るぞ」

這い出すように小部屋から出ると、スレッジの後ろにホワイトマスクが立っていた。
スレッジに銃を向けている

A「ーーーーあ、うし、ろ」

怪訝な顔をしていたスレッジは意味を汲み取り勢いよく振り返る。まだ銃すら引き抜いてないスレッジに勝ち目はない。

ズドン

倒れたのはホワイトマスクだった。

その時初めて私たちが降りてきた階段から足音が聞こえた