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それから、動きがあったのは30分くらい後。
外から微かにサイレンの音がする
警察が来てくれた！
喜ぶのも束の間。私は乱暴に髪の毛ごと頭を掴まれて立たされる
A「いっ…痛い！痛い！」
「こっちに来い。」
髪の毛から手を離して貰えず、そのままホワイトマスクの人と2人で階段を降りていく。
そのまま、2階の見晴らしが良い、大きな窓の前に立たされる。
バルコニーからすぐ下には待機している警官と車がこちらに向かって叫んでいた。
私の後ろには銃を持った人が4、5人
悪い予感は直ぐに当たる。
髪の毛を掴んでいた男が私の頭に銃を突き付け、バルコニーに出た。
後ろからも微かにカチャと銃を動かす音も聞こえた。
多分、警察がこの人を撃てば。
私は死ぬ。
「武器を降ろせ！無能なサツ共よｫ！この女が死ぬぞ！」
思わず肌が粟立つ程の怒鳴り声にビクリと肩を震わす。
いつか前に見たテレビであったような、こんな展開。でも颯爽と現れるヒーローなんて来ない。
唯一の警察も、私が居なければお構い無しに撃ってただろうに。
人を守るという義務を逆手に取ったこの人たちは本当に最低だ。
渋々と下に居る警察が武器を下ろし始めた瞬間をホワイトマスク達は仮面の下で笑っていただろう。
後ろに居たホワイトマスク達が一斉にバルコニーに出てきて、警察に向かって銃を乱射し始めた。
それどころか1階の出入口に待機していたヤツらもバリケードを壊して攻撃し始めたのだ。
為す術もなく撃たれて血を流す警官達を見て涙が溢れた。
私が…
「そうだ、お前のせいだ」
マスクの下で笑っているような声を出した男に拘束されているチェーンの部分を掴まれて、引き摺られるように奥の窓ひとつない部屋に放り込まれた
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作者名：憐 | 作成日時：2020年3月17日 13時
