* ページ38
治side
治「ホンマどこにおんねん!」
どこ行っても姿がない彼女に苛々する。
家、近くのコンビニ、通り道を走るが彼女の姿は一向に見つからんしどこにも居らん。
挙げ句の果て、ケータイも繋がらへん。
治「あかんわ、絶対に見つからん」
せやけど、もしほんまに誘拐とかあったら…!と思いもう一度探すことにした
バイトの子「あれ、店長じゃないっすか?」
店に戻る途中偶々バイトの子に遭遇し、Aちゃんの事を訪ねると、あぁ!と言って俺に教えてくれた。
バイトの子「なんか、今日侑さんと帰るらしいですよ」
治「はぁ?!ツムと?!」
何でもツムのやつが誘ったらしくそのまま帰ったそうだ。
バイトの子「あ、でも多分店長の家に居ないと思うっすよ」
治「何で?」
バイトの子「だって、店長の家とは真逆、つまりあっちの方に行ったの見ましたもん」
何かあったんすか?と問うバイトの子に俺は大丈夫、ありがとうなと言って言われた方向を走り出す。
走りながらさっきの出来事を思い出す。
糞みたいな八つ当たり。
彼女の泣いた顔。
まだ微かに痛む頬。
だけど、いつも笑って話しかけてくれる彼女の姿。
気づけばどんなときもAちゃんの事しか考えてなかった。今日もバイト来るだろうかとか、笑ってくれるだろうかとか、一緒に帰れるだろうかとか。
心のモヤモヤに更に苛立ちを覚える。
治「何で、こんな思いせなアカンのやっ!」
だけど、彼女を追いかけるのをやめようとは微塵も思わんかった。
130人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:小豆 | 作成日時:2021年7月2日 20時