店長がイケメンすぎる！【ＨＱ】 (ページ32)

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予定時間の21時。

店も閉まり始めたので私は帰る準備した。

『では、お先に失礼します』

そういうとシフトの人達が“お疲れ様ー！”と言って笑顔で手を降る。

厨房にいけば宮さんがまだ仕込みの準備をやっていた。

邪魔しちゃ悪いかな、と思ったけど挨拶なしに帰るのも良くないと思って勇気を振り絞って宮さんに近づいた。

『宮さん、お先に失礼します』

治「……おん」

ペコリとお辞儀をして帰ろうとすると、“ちょっと待ち”と引き留められる。

治「自分、どうやって帰るん？」

『いつも通り歩いて……』

治「あかん、」

宮さんは、上着をとって“送るからちょい待ちや”という。

『一人で帰れるんで大丈夫です』

治「最初の時も言うたやろ、この時間帯は一人で帰るなって。」

『本当に大丈夫です』

治「銀が居るからか？」

『え？』

治「元彼に送ってもらうってことか？

ほんなら先にそう言えや」

『ちょっと待ってください！

何でそこで銀がでてくるんですか？！』

あまりの発言に私もその場で叫んでしまった。

治「銀をフったらしいな」

何でそれを？と言うと角名から聞いたと宮さんは言った。

治「自分、ほんまに銀のこと好きやないの嘘やろ？」

治「好きやなかったら銀とキスする瞬間何で抵抗せんかったん？何でひっぱたかんのん？」

『……』

治「…………俺のこと好きとか言ったくせに、何なん自分」

『……！！』

私は何も言えなくてその場で立ち尽くすことしかできなかった。

目には大粒の涙に震える体。

何も言葉が出なくて声も喉に突っかかる。

治「図星過ぎて何も言えへんの？

……………………舐めとんのか？」

『……っ！！』

近づいて私を見下ろす宮さんに私は等々宮さんの頬をひっぱたいた。

『さようなら』

それだけ言って私は宮さんの横を通って店を出た。