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「は?銀、今なんて?」
「せやから、Aがマネージャー辞めたって」
「嘘はあかんで、銀」
「嘘やなっ___」
ダンっと部室に大きな音が走る。
さっきまで椅子に座っておにぎりを食ってた治が俺の胸ぐらをつかんでロッカーに押し付けた。
「いった…」
「Aが辞めた?
ふざけんなや、あいつが辞めるわけ無いやろ」
ギリギリと俺を壁に押し付ける治。
治の顔は今までに見たことの無いくらいキレていた。
侑と大がつくほど喧嘩をしたときにしかせーへん顔。
「銀、ふざけたこと抜かすんなや」
「抜かすもなにもほんまの事やんけ!
今日の部活に来てへんことがその証拠やろ!」
「そんなん誰が言ったんや!
アイツは辞めんゆーてたやろ!」
「やめなよ、治!
銀にキレても意味がないじゃん!」
「お前、アイツと同じクラスやろ!
何で辞めるか聞かんかったんや!」
「やめなって、治!」
…辞める理由?
Aが?マネージャーをやめる理由?
「…っ!」
そんなん、そんなん俺だって知りたい。
やって、アイツは今朝マネージャーの仕事してたんやで?
せやから、まさか辞めるとか思わんやん。
「…俺やって退部はせーへん思っとったんや!」
「じゃあ何であいつは退部したんや!」
「…っ!」
治、現実を受け止めたくないのは分かっとる。
認めたくないんもんな、
今までやってきた仲間がいきなり辞めるなんて。
「治、ここで銀を責めたってAが戻ってくるわけ無いんだから」
「…っ!」
角名に止められ少し落ち着いたのか掴んでいた手を離し、“すまん、銀”と謝った。
「銀はそのこと誰から聞いたの?」
「北さんから」
その言葉に二人は、え、と言って固まる。
「Aは北さんに勉強との両立が出来へんかったっていう理由で辞めたって」
「そんなん絶対嘘に決まっとるやろ」
「俺も、納得いかない」
「家行って、直接Aと話をしよーや」
せやな、と言って俺らはダッシュで着替えてバックを持ち部室を出た。
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ねむい…(プロフ) - 完結おめでとうございます!楽しく読ませていただきました!とても面白かったです! (2021年9月20日 3時) (レス) id: 786a373c50 (このIDを非表示/違反報告)
白雪(プロフ) - WAO (@_@)私、ほんまにこの作品好きやわー。最後まで読ませていただき、有り難うございました!これからも作者さんのペースでおもろい作品書くの楽しみしとりますんで!頑張ってください! (2021年9月5日 22時) (レス) id: 160a7ef55b (このIDを非表示/違反報告)
小豆(プロフ) - 猫毬かなめさん» 最後まで読んでいただきありがとうございます!!トラブルの際も助けてもらって…!かなめさんにはホントに感謝してます!ありがとうございました!! (2021年9月5日 21時) (レス) id: 3db6e37161 (このIDを非表示/違反報告)
猫毬かなめ(プロフ) - 凄い楽しく読ませて頂きました!途中トラブルなどありましたが更新続けて完結まで持ってきてくれてありがとうございます、改めて完結おめでとうございます! (2021年9月5日 17時) (レス) id: 7e8e70364c (このIDを非表示/違反報告)
にゃー - すごくこの小説で楽しませてもらいました!完結おめでとうございます! (2021年9月5日 11時) (レス) id: d04dfe50cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小豆 | 作成日時:2021年8月3日 19時