保健室 #八神先生 ページ9
八神side
3時間目 ー保健室ー
八「…はぁ」
俺は椅子に背中を預け大きなため息をつく。
今日、急な雨で体育の授業ができなくなった俺は午前中出張の保健医、永井の代わりに保健室を預けられた。
八「確かに暇だけどさ…」
永井曰く、体育のない日は保健室に訪れる人も少ないため何もすることはないらしい。それでも怪我した人の対応とかわからないし…誰も来ないで欲しいなと思いながらもう一度大きなため息をつく。
ｶﾞﾗｯ
『失礼しまーす』
そう思った矢先、すぐに保健室のドアが開く。俺は少し低い声で適当な返事をし生徒の方を向く。
八「…A！？」
『…っ八神先生！？』
保健室に訪ねてきたのはAだった。
俺はすぐに笑顔をつくりAを椅子に座らせる。
八「どうしたんだよ、怪我か？」
『はい…指を切っちゃって…』
指を切ったってことは美術とか技術か？
…とりあえず、絆創膏でいいか。
八「ちょっと、待ってて」
俺は絆創膏などが入っているであろう引き出しを上から順に開けていく。
出てくるのは絆創膏のゴミとかガーゼの切れ端など。全く絆創膏がない。どこにあるんだよ…。
『先生？大丈夫ですか…？』
八「お、おう…大丈夫」
絆創膏、全然っない…大丈夫じゃない。
だから保健医の代わりやだったんだよ…。俺だと絆創膏一つの場所もわからない。
八「あ…そういえば…」
俺はふと朝に加賀からもらった絆創膏を思い出した。
俺がプリントで指を切ったからもらったんだ。
でも結局使わなくて…。
八「ごめん、待たせた。」
俺はジャージのポケットから絆創膏を取り出す。
出てきたのはピンクのラブリーな絆創膏。
そうだ、だから俺この絆創膏使わなかったんだ…。
『…えっと…可愛い絆創膏ですね！』
八「いや、これは…その……すまん…」
俺は自分の頬の体温が上がるの感じ下を向く。
『わ、私はこれでいいですよ…！！』
Aは俺から絆創膏を受け取り、怪我した部分に器用に貼る。
『ほら！可愛いじゃないですか！』
と俺にフォローを入れているのか俺の手を掴みニコッと笑う。俺は真っ赤になった顔を隠すため少し乱暴にAの頭を撫でる。
八「もう怪我すんなよ…！」
『はい！ありがとうございます…！』
俺が頭から手を離すとAはお辞儀をして、少し急ぎめに保健室を出て行く。
八「はぁ…永井と加賀……絶対許さない…」
俺は真っ赤になった顔を手で覆いながら下を向き、また大きなため息をついた。
end
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もも - リクエストなんですけど先生が吐いちゃって夢主が看病するってやつできますか？！ (5月28日 3時) (
レス) id: b7a3283ec1 (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - とっても面白いです！更新楽しみにしています！頑張ってください！ (2021年4月2日 10時) (レス) id: c6c0c2c12c (このIDを非表示/違反報告)
星葵 - とっても面白いです！更新楽しみに待ってます！ (2020年12月4日 16時) (レス) id: bc45ced7e6 (このIDを非表示/違反報告)
氷牙 - 孫さん» お帰り〜。心配してたよ〜。更新、お互いに頑張ろうね。時々見に来まーす。 (2020年11月17日 23時) (レス) id: f9e508b53a (このIDを非表示/違反報告)
孫(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます！また見にきていただいてとても嬉しいです！これからもよろしくお願いします！！ (2020年11月8日 8時) (レス) id: 9a97074fe3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：孫 | 作成日時：2019年12月8日 10時
