ほとぼり。3 (ページ8)

今日:54 hit、昨日:68 hit、合計:51,183 hit

106 ページ8

．

SC『…………………』

「…もう疲れたの。全部終わりにしたい」

私が縛ってた側のくせによく言うよな

それぞれの分岐点でそれぞれの選択肢を幾度となく間違えてきた私は、これから一生贖罪を背負うことになるだろう

きっとスンチョルと付き合った時点で、私の結末は決まっていたんだ

スンチョルは私に”運命の人とは一回別れる”って教えてくれたけど、もし二回目の別れが来たなら、スンチョルは私の運命の人じゃなくなるのかな

SC『…Aは俺と簡単に別れられるんだな』

簡単なんかじゃないよ

考えて考えて考えて、考え抜いた結果がこれなの

自分は別れたくないみたいな言い方しないでよ

スンチョルは私を必要としてくれてるんじゃないかって錯覚してしまう

もうこれ以上勘違いも甚だしい女になりたくないの

一人で思い上がる惨めな女になりたくないの

「………さあね」

SC『俺が居ないとダメなくせに』

うん、そうだね。スンチョルが居ないと私はダメだよ。

でもこのままでいるのはもっとダメなんだ。

SC『俺はAが居ない生活なんて考えられない』

私も一緒だよ。だけど別れたらそうはいかないじゃん

居ない生活が当たり前になるんだよ。

「…そんなこと言ってられないの分かってる？

言っとくけど私は別にスンチョルが居なくたって平気。

一緒にしないで」

ねえ、お願い。どうかこれを最後の強がりにさせて。

身勝手な私を、どうか許さないで

スンチョルじゃない違う誰かが私の隣に立つ日が来るのかな

いつかスンチョルがいないことに慣れる日が、そんな日が来るのだろうか

そんな寂しい日が、来るのだろうか