ほとぼり。3 (ページ3)

今日:1 hit、昨日:79 hit、合計:51,209 hit

101 ページ3

．

この悪質な嫌がらせも”仕方ない”で済ませなければならないのか

周りに言えないことをした私への然るべき報いだと思えばいいのか

「……………………」

この先ずっと私は顔も知らない人達に、私の顔を知ってる人達からの嫌がらせに耐えなければならないのか

それはいつまで続く？いつ終わる？

いつまで我慢すればいい？

惨めな自分に自嘲する

いつ幸せが崩れるか分からないのにどこかで私は漠然と”明日もこの幸せが続く”なんて思ってた

続くわけないでしょ。馬鹿な私。

これで証明されたんだからもう今後無駄な期待はしないことだ

落書きを消し終わりバケツを持って家の中に入る

どうせ明日にはまた落書きされてるんだろう

すっかり冷えた手を温めようと摩る

封筒もどうにかしなければならない

今朝のことがあるため慎重に封筒を開けると、案の定封の部分に刃が仕込まれていた

他の封筒も全てそうだった

わざわざご丁寧に刃を仕込むなんて、ここまで来ると一周回って私のことが好きなのではないかと思う

ずっと監視してると言わんばかりの大量の写真

私の顔をぐちゃぐちゃに切り刻んだものもあった

紛れ込んでいた一通のメッセージカードには【地獄に堕ちろ犬野郎】の文字の殴り書き

いくら私でもここまでされて普通に外に出歩ける精神は持ち合わせていない

ジョンハンが言ってたように本当に必要以外の外出を控える必要がある

私は立ち上がりカーテンを閉めて部屋の電気も消した

なるべく私の存在を消すように。撮られないように。

そして、どうかすぐに嫌がらせがなくなりますように

　

　

だけどそんな願いが叶うことはなく嫌がらせは続き、気付けば一ヶ月が経とうとしていた