ほとぼり。3 (ページ18)

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15分ほど歩いて無事マンションに着いた私達はエレベーターに入り自分の階を押した

JH「…ここセキュリティガバガバな訳じゃないのにどうやって入り込んでんだろうな」

「そうなんだよね…私もよく分かんなくて……」

カードキーで解錠するセキュリティの高さからここのマンションを選んだ訳なんだけど……

JH「普通の鍵も持ってるだろ？それ最近失くしたりしてない？」

「失くしてないはずだけど…どうして？」

JH「いや……セアって女いたじゃん

なんかの拍子にそいつに取られたりしてないのかなって」

「う〜〜〜ん………」

なんかの拍子……そういえばセアちゃんに思いっきり腕を引かれた時があったけど、もしかしてそのとき？

分からないけど取り敢えず部屋の中を探す必要あるな、私も失くしたかどうか分かってないし

これでもしなかったらセアちゃんでほぼ確定するよな…

そう思いながら玄関前まで行くとジョンハンはドアの酷い落書きを見て顔を顰めた

JH「やばすぎだろこの量。一周回ってお前のこと大好きじゃん？」

「モテ期来たかもしれない」

JH「は？何ふざけてんの？」

ジョンハンが先に言い出したのに……………

誰かに見られたら不味いからジョンハンには中に入ってもらった

エタノールを使って拭くと落書きは簡単にスルスルと落ちた。買って正解だったな

消し終わって私も中に入ると、私の寝室でジョンハンが棒立ちしてるのが見えた

「ジョンハン？何してるの？」

JH「…………なんだよこれ」

ゆっくりと振り返ったジョンハンの手に握られていたのは、私の大量の写真と、カミソリレターで怪我をし私の血が付いたものが酸化して変色した封筒だった