ほとぼり。3 (ページ11)

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「うわ！にっが！」

SC「だから言っただろ〜？

コーヒー飲めないくせに何で頼んだんだよ」

コーヒーの苦さに思わず顔を顰め直ぐにコップから口を離すと、呆れた顔をして頬杖をつきながら私を見るスンチョルにそう言われた

舌に残る苦味をなんとかなくそうと水を飲むが、却って口内に広がる

「今日は飲める気がしたんだよ〜〜〜」

SC「そう言って飲めた試しないだろ」

スンチョルに一蹴されて拗ねた私は、八つ当たりの如くテーブルに置かれたコーヒーを睨み付ける

思ってた以上の苦味だ。なかなかやるなコイツ

はあ、こんなことなら大人しくココア飲めば良かったな。どうしようこのコーヒー。

ミルクも砂糖も何もないんだけどもしかして一気飲みするしか道は残されてない感じ？？

チラリとスンチョルの方を見ると、スンチョルは相変わらず頬杖をついたまま私を見ていた

ぼーっとしてるというより、私がどうするかを観察してるように思える

SC「…俺のこと見てないで早く飲めよ」

「だってスンチョルがずっとこっち見てくるから」

そのままジッと見つめ返していると、顔は仏頂面のくせに耳は段々と赤くさせるものだからそれが面白くて笑った

SC「何笑ってんだよ」

「いや……ふ、ふふ……耳真っ赤だよ……」

私がそう言うとバッと耳を抑えるから、とうとう耐えきれずに私は笑い声を出した