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．
「………………ごめんなさい」
SC「………………」
「…………私達、しばらく距離置こう」
辛そうに顔を歪めたスンチョルを見ていられなくて俯いた
「練習、怪我しないように気を付けてね」
それだけ伝え足早にその場を去った
___________
_____
タクシーで家まで帰った私は、ベッドの上でこれからのことをぼんやりと考える
もしも私がスンチョルと別れることになって独りになったとしても、私はいつも通り生きていかなければならない
“明日”というものは残酷なまでに、平等に来るから
幸せは長くは続かないのも、人の気持ちなんてすぐ変わるのも分かってる
だけどその日が来たときどうか思い出に縋ることくらいは許して欲しい
「……………っふ……ぅ…」
ねえ、好きだよ。好きになって、ごめんね
私はスンチョルなしじゃとっくに生きていけない
スンチョルが隣にいない未来なんて想像できない
一緒にいたいよ。でも一緒にいれないの
神様なんて、存在しないから
存在するのは残酷な人間ばかりだ
私達はそれによって仲を引き裂かれては、また必死に手繰り寄せてお互いを繋ぎ合わせる
その繰り返しばかりで何度もめげそうになった
辛いとき暗闇を照らしてくれたのはいつだってスンチョルだった
スンチョルだけが私の光で、救い
これが夢なら、どうか醒めてほしい
こんな結末は、冷めるから
ぎゅっと握り締めた拳
それを”痕がついちゃうよ”なんて言って解いたあと優しく暖かな手で包み込んでくれる人は此処には居ない
もしかしたら永遠に居なくなるかもしれなかった
スンチョルのことを思い浮かべながら、私は瞼を閉じた
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作者名：環。 | 作成日時：2023年11月11日 2時
