ほとぼり。2 (ページ47)

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涙を流して代表を睨み付けるスンチョルを、代表は机に肘をついて目頭を押さえながら言い放つ

［………はぁ、取り敢えず今日はもう話は終わりだ

二人とも頭を冷やせ］

SC「っ、頭を冷やせって…！」

「スンチョル！………行こう」

スンチョルの腕を掴み、一礼して部屋を出た

SC「……………っ」

目を擦ろうとする手をそっと押さえて、ハンカチを取り出し優しく涙を拭くと突然抱き締められる

「………スンチョル」

SC「ごめん、ごめん……っ」

どうして、謝るの

代表の言ってたことがその通りだって、思ったの？

出逢わなければ良かったって、思った？

「……大丈夫だよ」

SC「……………A、」

「ほら、私は平気だから笑ってよ！」

私の笑顔を見ると自分も笑顔になるって、前言ってくれたじゃん

私今すごく笑ってるよ

それなのにどうして笑ってくれないの？

SC「……っA、」

何を言われるのか分からなくて怖くなった

別れるなんて言わないで。それくらいならいっそ罵って。その方が何倍もマシだから。

自分の傷を最小限に抑える為に、私から別れを切り出したいという最低な魂胆にどうか気付かないで

弱虫な私はまた性懲りも無く保身に走って口を衝いた

「大袈裟だな〜私これくらいで傷付いたりしないから！

それに正直代表の言う通りだと思うんだよね。マネージャーも同じようなこと言ってたしやっぱり私達別れるべきかも、なんて笑

私とスンチョルじゃ釣り合わな…」

SC「もう心を殺さないでくれ」

ぎゅう、と強く抱き締められた

「………苦しいよ」

スンチョルと別れるなんて、想像しただけでもこんなに胸が苦しいよ

年甲斐なく別れを恐れて拒む私を、周りは、スンチョルは、子供のようだと笑うだろうか

13人で必死に築き上げたものを私という1人の存在が壊してしまってるその事実が、ただひたすらに痛かった

“俺ならそんな思いさせないのに”

私は、どうしたらいいの