ほとぼり。2 (ページ33)

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肩を軽く叩かれる感覚がして目を覚ます

SC「起きた? もうすぐ着くよ」

「…………ん」

小声で言われ、寝惚け眼をこすりながら起きる

スンチョルはそんな私を見ると、少し笑ったあとに私の頭に手を置きポンポンと軽く撫でた

ソウル到着の案内がされ降りると、流石というべきかやはり人が多く逸れそうになる

手を繋ぐことも出来ないため見失わないよう出来るだけ側を離れないように歩く

スンチョルも歩くペースを落としてくれていたためそこまで苦ではなかった

人混みを抜けてタクシーに乗り込む

SC「ごめんな手繋いでやれなくて。大丈夫だった？」

「大丈夫だよ、全然平気」

申し訳なさそうな顔をされるが、これは仕方ないことだ

…そう、仕方ないこと

ぎゅっと私からスンチョルの手を握る

スンチョルは何か言いたげな顔を見せたけど、言葉が発せられることはなかった

すると私のスマホから通知音が鳴った

JHおい、お前ら今どこにいる?

急にどうしたんだろうと小首を傾げているとスンチョルがスマホを覗き込んだ

SC「どうした？……って、いつの間に連絡先を…」

「もう、またそんなこと言って。

なんだろうねジョンハン、何かついでに買って欲しいものでもあるのかな」

Aタクシー乗って宿舎に向かってるけど、どうしたの?

JHどうしたもこうしたもねえよ

　

　

　

　

　

　

JHお前らネットニュースで騒ぎになってるぞ