ほとぼり。2 (ページ17)

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その後20分ほど車で揺られ、家に着く

家というか、宿舎なんだけど。まあ誤差だろう

車から降りようとすると手を差し伸ばされよく分からないがなんとなく手を添える

SC「段差あるから気を付けて」

「それくらい大丈夫なのに」

そう言いながら降りると見事段差につまづいてスンチョルに抱き付く形で転ぶ

スンチョルは驚いた顔をしながらも慌てて私を支えてくれた

SC「っぶな……だから言っただろ」

「ご、ごめんなさい……」

ぽす、と頭を軽く撫でられ体を起こされる

宿舎に入るとスンチョルは何かを思い出したような声を出した

SC「あっ

そういえば、はい、これ」

「？」

手に置かれたものを見ると鍵だった

もしかして、と思いながらスンチョルを見ると目が合い、頷かれた

SC「宿舎の合鍵だよ」

「…そんな簡単に渡していいものなの？」

SC「大丈夫大丈夫

Aだから渡してるんだよ。メンバーにも許可は取ってる」

「マネージャーさんは？」

SC「マネヒョンにもちゃんと許可取ってる

…変な顔されたけど、結果的に許されたしまあいいよ」

それは本当に大丈夫なのだろうか

合鍵を渡してくれるってことはそれくらい私を信用してくれてるってことなんだろうけど、万が一があったら大変だ

それにスンチョルだけの家ならまだしもメンバー達も一緒に暮らしてるんだから、彼女と言えど素性の知らない女が出入りするのは嫌だろう

「流石に受け取れないよ」

返そうと思い、鍵を持った手をスンチョルに差し出すがその手を押し返される

SC「持っとくだけでもいいからさ」

「嫌だよ、私がもし失くしたらどうすんの」

SC「Aは失くしたりしないでしょ？」

「それでも嫌。爆弾持ってるのと同じだってこれ」

SC「人ん家の合鍵を爆弾扱いすんなよ」

玄関でわいわい言い合っていると、玄関の扉が開く

MG「ただいま〜

…って何してるんですかヒョン達

こんな所に溜まってないでさっさと入ってください」

明らかに邪魔とでも言いたげな顔をするミンギュが帰って来た