ほとぼり。2 (ページ2)

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部屋に入り込んだ光の眩しさに目をうっすらと開けた

まだ覚醒しきってない私はベッドから体を起こした状態でぼーっとする

私、いつの間に寝てたんだろう

確か昨日は…と記憶を遡ってようやく思い出しハッとする

どうしよう、夢じゃないよね？

寝た時の記憶がないから不安だ

もしかしたらライブから帰ってきた後疲れてそのままユナと一緒にベッドで寝てたかもしれない

スンチョルと会って話して和解して抱き締められたのも全部全部私の都合のいい夢で、実際は何も起こってなくて、私はまた独りに戻る

そう考えると強い吐き気に襲われた。朝から最悪だ

スマホを見るのが怖くて仕方ない

もしも連絡先にスンチョルがいなかったら、私は、私は。

震える手で連絡先を見ようとすると同時に通知が来て体が跳ねた

체리おはようA、よく眠れた?

一瞬固まってから、一気に全身の力が抜けていく

心の底から安堵していると隣のベッドでユナがのそのそと動き出した

YN「ふぁ〜あ、めっちゃ寝てた〜Aおはよ〜

…ってスマホ片手に胸押さえて何してんの？」

「おはようユナ

………いやちょっと怖い画像見ちゃって」

ふぅん、なんて興味なさそうに返事をしながら背伸びするユナと一緒に洗面所に向かう

YN「ずっと寝てたから体バキバキだよ〜

あ、そういえばA夜中外に出たりした？」

少しドキッとする

なるべく音を立てないように気を付けてたけど聞こえてたのかな

「うん、少し夜風に当たりたくなっちゃって」

YN「ふぅん、てか夜中に出るの危ないから気を付けなよ？A可愛いんだから」

「襲われそうになったら逆に襲い返すから大丈夫だよ」

YN「いややばすぎ、絶対逮捕されろ」

いつものようにふざけ合って笑うけど、正直私はユナが何を覚えてるのか不安だった

電話してたの、聞かれてないだろうか

ユナに聞く勇気はなかった